【コラム】隣国の日本は慶事を迎えているが…

【コラム】隣国の日本は慶事を迎えているが…

2018年07月27日08時39分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  韓国も暑いが、日本も同じだ。連日、熱中症に注意するよう呼びかけている。にもかかわらず観光客は多い。少しでも知られたおいしい店は観光客で埋まる。予約をしなければ行列をつくらなければいけない。2020年には外国人観光客が4000万人に増えるという。青年の就職を見ても好景気が実感できる。複数の企業に同時合格した大学生に丁寧に辞退するマナーを紹介する記事も登場している。

  指標がすべて良いわけではない。1-3月期には小幅マイナス成長だった。現場の雰囲気とはやや距離がある。そのためか景気回復を実感できない人も結構いる。このような状況の中、大胆な景気予測で注目されている本がある。題名は『第3の超景気』、嶋中雄二・三菱UFJモルガン・スタンレー証券景気循環研究所長が書いたものだ。要点は、日本の短期・中期・長期・最長期景気循環がすべて上向いているが、東京オリンピック(五輪)直後に少し停滞した後、2024年からまた上昇するということだ。4つの循環が同時に上昇することで日露戦争後の好況(1904-16)、高度成長(1961-68)に続く第3の歴史的勃興を期待できるという主張だ。原動力には大規模な建設事業、インフラ投資拡大、革新による生産性向上、観光業の好況が挙げられている。

  実際、アベノミクス景気は続いている。期間は1965年10月-1970年7月の「いざなぎ景気」、2002年1月-2008年2月の「いざなみ景気」を超えた。もちろん経済が大きく成長したというわけではない。先進国で高度成長は望めない。経済が長期間の結氷状態から抜け出し、一定の体温を維持して定速走行をしていることが重要だ。

  安倍晋三首相は経済学に精通しているわけではない。デフレ脱却という方向を確実に定めただけだ。その方向性が国民の支持を基礎に実務陣の政策と結合し、国家の意志として貫徹されたのだ。

  韓国政府の経済政策も方向性は確固たるものだった。誤った方向でだ。このため実務陣には収拾することが多い。韓国の官僚は本当に忙しい。後遺症・副作用の解決策を考えるのに余念がない。ちょっとした処方はすぐに作り出す。経済という船の船長を引き受けた人も航海戦略について悩むより、水が漏れるところをふさぐのに忙しい。問題の根本原因には背を向けている。

  これではいけないという声が高まっても政府は不動の姿勢だ。数日前、尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)元企画財政部長官が朝鮮日報のインタビューで「現政策の軌道修正なしに航海するのは自害行為」と述べたという報道があった。その言葉も政府の耳に入ったかどうかも疑問だ。

  なぜ変えず、なぜ変わらないのか。単純に無能だと見るには症状がやや重い。まず考えられる仮説は集団思考だ。似た考えを持つ人たちが青瓦台(チョンワデ、大統領府)に集まり、「我々が正しい」という幻想に浸っているのかもしれない。「無誤謬の幻想」は有能であるために陥りやすい罠だ。

  2つ目、硬直した原理主義だ。自分の考えが合理的に受け入れられにくい時もこれを政治的な信念で守ろうとする頑固一徹の姿勢だ。高い支持率の中でも「押されれば負ける」という戦闘心理まで感知される。経済問題を解決する時には柔軟な実用主義が有利だが、本当に残念だ。

  3つ目、権力の磁場のためかもしれない。普段は健全な人でも権力側に入れば変わる。羅針盤が極点近くで誤作動するようにだ。教授出身の前経済首席秘書官がそうだった。便宜的な統計で「プラス効果90%」を言って論議を呼んだ。教授だったらそのようなレポートを出した学生に「F」を与えたはずだが、あえて間違っていないという。

  4つ目、この政府が熱烈なサポーターに振り回されているのかもしれない。偉大な名前の団体が一言いえばよく反応する。時には権力がハイジャックされたのではと感じるほどだ。自信がないからか、同じ仲間だからか、何か借りがあるのか。これでもなくあれでもないのなら、これらすべてのことが入り混じった風土病なのかもしれない。これは左派政権に限られた慢性病ではない。権力の力量とビジョンによって避けることも、かかることもある。不幸にも今はひどくかかっているようだ。

  少なくとも現時点で韓国経済は日本に比べて危機とみられる。汗を流して働く人、雇用を創出して事業する人より、あちこちで口出しする人たちが横行する。経済の主体が各自の生業に専念できる雰囲気ではない。2%台後半の成長率が前政権に比べて何が悪いのかという抗弁は受け入れられない。経済の主体が敏感になるのは流れだ。どこかに誤って進んでいる、船が傾いている…。そのような不吉な傾向的な印象だ。日本の成長率は韓国より低いが、傾向が前向きだ。さらに今後はもっと良くなるという。隣国は慶事を迎えているが、我々はいつまで冷めた雰囲気の中で過ごすことになるのか。

  ナム・ユンホ/東京総局長
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