【現場から】貿易戦争の波が押し寄せるが…戦略のない韓国経済コントロールタワー

【現場から】貿易戦争の波が押し寄せるが…戦略のない韓国経済コントロールタワー

2018年03月13日14時29分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「すべての使用可能なチャンネルを活用して総力対応する予定だ」。金東ヨン(キム・ドンヨン)副首相兼企画財政部長官は12日、政府ソウル庁舎で対外経済長官会議を主宰し、このように述べた。韓国政府はこの日、トランプ米大統領が8日(現地時間)に輸入鉄鋼・アルミニウムにそれぞれ25%、10%の関税を賦課する行政命令に署名したことに関連し、対策を議論した。署名から数日が経過してから経済チームを率いる副首相の「総力対応」という言葉が出てきた。

  トランプ大統領はすでに今月1日、米国鉄鋼・アルミニウム企業の最高経営責任者(CEO)らと懇談会を開き、高関税賦課方針を予告した。これを受けて対米説得を主導したのは次官級の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)産業通商資源部通商交渉本部長だった。経済チームを率いる副首相の役割はあまり見られなかった。5日に対外通商関係長官会議を主宰し、「米国側に我々の立場を十分に説明する」と述べた後、11日にムニューチン米財務長官に「韓国産鉄鋼を関税賦課対象から除外してほしい」を要請する書簡を送ったのがすべてだ。書簡を発送した11日はトランプ大統領がすでに関税賦課行政命令に署名した後だ。米国はトランプ大統領を含む首脳部が通商関連イシューを扱ってきた。なら、韓国政府もトランプ大統領の行政命令署名前に副首相が米国の主要人物と積極的に接触するべきだった。

  もちろん23日から関税が公式的に発効するだけにまだ時間はある。金副首相は19、20日の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議出席のために訪問するアルゼンチンで米国と2国間会談をする計画だ。しかしこの期間、他の国もじっとしていない。日本、欧州連合(EU)など主要国はすでに自国の関税免除のために総力を挙げている。難しい争いになるしかない。

  通商関連「経済チーム」の消極的な対応はこれだけでない。包括的および先進的なTPP協定(CPTPP)に対する米国の気流変化を正確に把握していなかった。当初、環太平洋経済連携協定(TPP)から出発したCPTPPは、米国が脱退した後、名称を変えて8日に公式的に第一歩を踏み出した。韓国政府は米国が参加しないCPTPPの影響力は大きくないとみて関連事案に注目していなかった。ところが米国が最近、再加入方針を明らかにし、状況が急変した。ムニューチン長官は先月、米国商工会議所主催の投資説明会で「TPP復帰について高官級の対話を始めた」と述べた。韓国政府としては意表を突かれた格好だ。金副首相はあたふたと12日、「CPTPP加入について今年上半期中に決定する」と述べた。「コントロールタワー」のない通商政策の弱点があちこちで表れているということだ。「政府が保護貿易を主導する米国の真意を読み取っていない」という指摘(申世敦淑明女子大経済学部教授)もあった。「トランプ発」保護主義の波は終わりでない。半導体・自動車産業にその影響が拡散する可能性も排除できない。通商が韓国経済の最も大きな脅威の要素ということだ。副首相、さらには青瓦台(チョンワデ、大統領府)が通商問題により積極的に取り組み、政策のキーを握るべきだという専門家の診断を胸に刻む必要がある。

  ハ・ナムヒョン/経済部記者
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