「結び目ほどく聖母マリア」のように…法王、南北対立解決へのカギとなるか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.04 13:25
法王の訪韓時期もこうしたメッセージを浮かび上がらせる環境と絶妙に合致する。法王が韓国を訪れる14~18日は北朝鮮の例年の「挑発タイミング」である韓米合同軍事演習(UFG)とかみ合っている。さらに来月には仁川(インチョン)アジア競技大会まで予定されている。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は先月、北朝鮮選手団と応援団派遣の意志を明らかにして「アジア競技大会への参加は、南北関係改善の重要な契機になる」としながら「体育が政治的な道具になってはいけない」と朝鮮中央通信を通じて明らかにしている。旧盆の前後に北朝鮮が離散家族の対面を提案する可能性も提起されている。
このため法王訪韓という変数が北朝鮮にも挑発を自制する名分として作用しうるという観測が出てくる。韓国の立場としては、法王が訪韓中に南北対話を促すのに呼応するやり方で突破口を作り出すこともできる。人道主義的レベルで北朝鮮に、より積極的に手を差し出す機会になるということだ。
法王の訪韓は事実、今年の韓半島の外交ジャックポット(jackpot、大当たり)に頂点をつける事件だ。韓半島は今年、前例のない世界首脳の相次ぐ訪問先として注目された。オバマ米国大統領の4月の訪韓に続き、7月の習近平中国国家主席の国賓訪問、そして法王までと世界で最も強大な影響力を持つ3人が韓国を相次いで訪れる史上初の年と記録されるに値する。そして彼らの訪韓目的には共通変数がある。北朝鮮だ。このように高まる世界の関心を外交的な資産として、南北関係を解決する動力につなげられるかは政府の力量にかかっている。