サムスン電子とアップルの特許紛争でアップル側の手を上げた米国際貿易委員会（ＩＴＣ）が、「サムスン電子の要請を受け入れ原点から再び確認してみる」との決定を下した。当初は「アップルはサムスン電子の特許を侵害していない」と仮決定したがこれを見直すと明らかにしたのだ。

ＩＴＣはこのような内容を１９日にホームページに公示し、サムスン電子とアップルに再検討に必要な資料を要請した。具体的に再審議に必要な質問書まで送った。サムスン電子とアップルはそれぞれ来月３日と１０日までに答弁書を出さなければならない。最終判決は来年１月１４日に出される予定だ。ブルームバーグは、「サムスンは貿易委員会を相手にｉＰｈｏｎｅとｉＰａｄがサムスン特許を侵害したと説得できる機会を得た」と評価した。

ＩＴＣの特許侵害の有無の調査と判定は昨年６月に始まった。当時サムスン電子はアップルが無線通信関連標準特許２件と電話番号入力に関する特許、そしてデジタル文書を閲覧・修正する内容の特許など４件を侵害したとし、第三国で作ったｉＰｈｏｎｅ、ｉＰｏｄ、ｉＰａｄに対する米国内搬入禁止をＩＴＣに要請した。これに対しＩＴＣは９月の仮決定で「アップル製品の輸入を防いで保護すべきサムスン電子の事業が米国内にないので輸入禁止をする理由はない」としてアップルの手を上げた。