【時論】半分の成功おさめた韓米原子力協定(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.24 11:14
4つ目は韓国の原子力輸出がより自由になるという点だ。韓国はすでにアラブ首長国連邦(UAE)に原子力発電所4基を輸出した国だ。以前の協定によれば米国産の原子力発電所の部品が入る場合、件別に同意を受けなければならなかったが、今回一括同意方式で処理して輸出手続きが大きく簡素化され、時間も短縮されることになった。最近ロシアのロケットで打ち上げたアリラン人工衛星3A号にも米国産部品が含まれていた。そのため中国のロケットを借りて打ち上げれば費用も少なくなるが、これを米国が望まないため、ロシアのロケットを借りて韓国の衛星を打ち上げるという迂余曲折を体験した。
このように原子力や宇宙分野は軍事武器に転用される可能性があるため敏感な規制で縛られているのが国際政治の現実だ。韓国の原子力プラントの海外輸出に米国が積極的に同意した背景には米国の経済的実益も少なくない。米国は79年のスリーマイル島原発事故以来、今までたった1基の商用原子炉も建設していない国だ。そのために、事実上、原子力産業全般が停滞している国家だ。韓国の躍動的な原子力産業の人材と技術力は、米国にとっても魅力的な原子力産業パートナーであるわけだ。言うまでもなく韓国の国力と力量が大きくなってこそ韓国が願うものを勝ち取ることができるという悲しい国際政治の現実がもう一度証明されていると言える。
5つ目は常設高位級委員会を新設した点だ。韓国の外交部次官と米国のエネルギー部副長官が共同議長になって毎年定例会議を通じて使用後核燃料の管理、原子力発電所燃料の安定的供給など原子力協力の履行過程を点検して協力することにしたのだ。