【コラム】韓国への移民話をしていた人々、今どうしているだろうか

【コラム】韓国への移民話をしていた人々、今どうしているだろうか

2018年12月26日14時13分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  2016年米国大統領選挙を控えて冗談半分で米国を離れるという人々がかなりいた。その移民候補地に韓国も入っていた。「彗星(すいせい)」のごとく登場したドナルド・トランプ候補が我慢ならない陣営でだ。そのうちの1人がチャールズ・ランゲル当時民主党下院議員だ。同年9月、電話インタビューの途中、彼にトランプ当選の可能性を聞いたところ「トランプが大統領になったら私は韓国に移民に行くと韓国の読者に伝えよ。韓国国民に私ランゲルを待っていろと伝えよ」と豪語した。韓国の力になる大統領候補は誰かとそれなく尋ねる途中、「冗談を言うな」ととがめられた。韓国戦に参戦したランゲル議員は「(トランプは)海外にいる我々友人の信頼を失わせた」と話した。

  同じような状況はこれにより5カ月前にも経験した。同年4月、使い込まれた旧型カムリに乗って現れたジェリー・コノリー民主党下院議員はインタビュー開始から「トランプが大統領になったら多くの米国人が韓国に移民するだろう」と言った。コノリー議員は「(トランプは)韓半島(朝鮮半島)イシューが何か、北朝鮮ではどんなことが起きているのか何も知らない」と主張した。コノリー議員は米国議会内の知韓派議員の集まりであるコリア・コーカスの共同議長だ。このため韓国政・官界の人々にも知り合いが多くいて、韓半島状況にも詳しい。ランゲル議員もコリア・コーカスの所属だった。

  トランプ大統領時代を迎えて彼らがどうしているのか気になっていたが、2カ月前にコノリー議員と米国メディアで会った。トランプ政府の北朝鮮政策を追及すると意気込んでいた。「具体的な非核化の約束もなく金正恩(キム・ジョンウン)に国際的正当性を付与した」とし「トランプ行政府に過去を忘れさせないようにする」と言った。

  米朝非核化交渉に、これからは米国の国内政治という第3の変数が登場する。一時移民話を取り出した民主党が下院多数党になる来年1月から、トランプ政府を全方向で牽制(けんせい)するという側面でだ。2つの側面から米朝交渉に悪材料だ。1つ目は、ホワイトハウスの立場では下院民主党がトランプ行政府を相手に非核化「成果」を見せろと言って、各種公聴会や出席要求で困難に陥る可能性がある。2つ目のほうがもっとやっかいになるかもしれないが、民主党が常任委員会ごとにトランプ大統領に対して法案処理遅延や各種疑惑提起によって総攻勢に乗り出し、ホワイトハウスが北核イシューを後回しにする場合だ。

  韓国への移民が増えるだろうと言っていたコノリー議員は、現在、下院外交委員会だけでなく政府改革監督委員会のメンバーだ。この常任委員会は政府の無能と政策の混乱を監視する委員会だ。来年念頭からトランプ大統領を牽制する代表委員会に挙げられている。同委員会はビル・クリントン政府時代、大統領の各種スキャンダルや政府の違法疑惑を調査すると言って5年間で1000件余りの召喚状を発行した悪名高い記録がある。当時は委員会委員長が共和党だった。コノリー議員は今月初め、トランプ大統領の大統領選挙の「代表商品」である国境障壁建設を委員会次元で調査すると予告した。

  ランゲル議員は大統領選挙後、韓国に来ることはなかった。その代わり政界から引退した。ランゲルは政界を離れたが、大統領選挙期間中に反トランプの先鋒に立っていたブラック・コーカス(黒人議員の集まり)でランゲルと共に活動したエライジャ・カミングス議員が政府改革監督委員会の次期委員長として確実視されている。ランゲルとカミングスはともにブラック・コーカスの議長を務めた。カミングスが来年に委員会次元で詳しく調査する事案として取り上げているものだけで、トランプ政府の権力乱用、言論報復、税金浪費、トランプホテルなど無数にある。

  最近、ワシントンを訪れた韓国の当局者や専門家が伝える現地の雰囲気のひとつが来年民主党が掌握する下院がホワイトハウスの牽制に乗り出すことで非核化交渉が内部から動力を失いかねないという懸念だ。最近、趙明均(チョ・ミョンギュン)統一部長官は「来年2~3月までが峠」と話したが、これと同じ脈絡だ。このような時こそ北朝鮮の非核化の誠意が試される。相手を限界に追い込んで最大値を勝ち取ろうとするこれまでの瀬戸際戦術を北朝鮮が今回も駆使しようとするなら、非核化は約束がなくなる。

  チェ・ビョンゴン/国際外交安保チーム長
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