【社説】トランプの雇用戦争…手を放した大韓民国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.01.10 11:26
ドナルド・トランプ次期米国大統領の腕力がグローバル企業まで震えさせている。トランプ氏はキャリアやフォードのメキシコ工場移転を断念させたのに続き、トヨタのメキシコ工場建設までブレーキをかけた。「工場を米国に作るか(約35%の)国境税を出せ」と圧迫したのだ。トヨタは「米国だけで10カ所の工場、13万6000人を雇用している」として泣訴したがトランプ氏は聞き入れる態勢ではない。メキシコで生産して米国に売る韓国の自動車・電子企業にも他人事でない。
トランプ氏のメッセージは明確だ。「米国で作りアメリカ人を雇用せよ」ということだ。論理も、副作用に対する懸念もない。メキシコや中国の低賃金のおかげで米国の消費者は安価で自動車と生活必需品を購入する。国境税は自由貿易の根幹を揺るがし世界的な貿易紛争の種になりかねない。しかしトランプ氏は構わずにひたすら「雇用」を叫ぶばかりだ。