米プロ野球の秋信守（チュ・シンス、３３、テキサス・レンジャーズ）がアジア選手で初めてメジャーリーグでサイクルヒットを達成した。最近トレード説まで出るなど危機を迎えた秋信守が、誰よりも熱い一日を送った。

秋信守は２２日（日本時間）、米デンバークアーズフィールドで行われたコロラド戦に７番・右翼手で先発出場した。２回に無死一塁から１打点二塁打を放った秋信守は４回の２打席目、カイル・ケンドリックから右中間に本塁打を放った。飛距離１２７メートルの大型本塁打（１２号）だった。５回の一死一、三塁の場面では、ヨハン・フランデからセンター前ヒットを放った。サイクル安打まで三塁打だけが残った。

７回に遊ゴロに倒れた秋信守は９回、レックス・ブラザーズから中越フェンス直撃の打球を飛ばした。中堅手がボールを速やかに処理できない間、秋信守は全力で走り、三塁に無事に到着した。最も難しい三塁打を放ってサイクル安打が完成した。５打数４安打３打点３得点をマークした秋信守の活躍で、テキサスは９－０で大勝した。

サイクル安打は万能打者の勲章だ。長打力とともに三塁打を生み出す俊足も必要だからだ。１４０年を超えるメジャーリーグでも３０７回しか出ていない珍記録だ。３４年の歴史の韓国プロ野球では今季のテイムズ（ＮＣ）の記録を含めて計１７回。日本が誇る「打撃天才」イチロー（４２、マイアミ）は米国で１５年間に２８９７安打（三塁打８７本、本塁打１１３本）を放ったが、サイクル安打はない。

サイクル安打は秋信守にとって反転の契機となる可能性がある。秋信守は昨年、テキサスと７年総額１億３０００万ドルの大型契約に結んだが、足首とひじのけがで打率２割４分２厘、１３本塁打、４０打点に終わった。今年も打率２割３分５厘にとどまっている。先月は守備の問題でジェフ・バニスター監督（５０）と公開舌戦をした。

秋信守の立場が良くない中で、テキサスは現在アメリカンリーグ西部地区３位（４４勝４９敗）。期待外れの成績だ。


＜大リーグ＞秋信守がサイクル安打…イチローにもない珍記録（２）