韓経:【取材手帳】中国人の済州観光を独占する中国資本
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.07 14:41
「団体で来る中国人観光客を迎え入れるには、多ければ販売額の50%を中国系の旅行会社に支払わなければいけない。それも『関係(コネ)』がなければ難しい」。
済州(チェジュ)で高麗人参販売店を経営する男性はため息をついた。この男性は「中国人観光客を客として迎えるという期待はすでにあきらめている」とし「済州は中国人ばかりが金を稼ぐ土地になってしまった」と吐露した。ある飲食店の経営者は「当初は看板を中国語で書き、メニューも中国語に変えるなど、いろいろと努力してみたが、効果がない」と語った。
中国人観光客は済州内にもう一つの島として定着していた。中国資本が掌握した済州観光産業の実態は奇形的だ。済州の商圏は2つの部類に分かれている。少数の「中国人団体観光客専用商店」と多数の「中国人個別観光客および韓国人向けの商店」だ。ある中国系旅行会社は済州に来る中国人団体観光客の90%ほどを握っている。この旅行会社は食事から宿泊、ショッピングにいたるまで、中国系企業または巨額のリベートを支払う企業にのみ観光客を送る。