【コラム】“IT強国”韓国、水中後進国に転落(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.04.22 16:26
遭難信号を受けた近隣の管制センターはどのような非常措置を取ったのだろうか? セウォル号は87分間横になった状態で持ちこたえながら脱出機会を与えてくれていたが、若い生徒たちは船内放送を固く信じて船室で待機していた。ヘリコプターが飛んできて漁船が集まったにもかかわらず脱出命令は下されなかった。海洋警備艇、救助船、漁船、連絡船がわずか水深30メートル余り沈んだ船舶周辺を力なく漂っていた。セウォル号が沈没する60分の息詰まる光景が全国に生中継されただけだ。本当に韓国的な風景だった。
中央災害安全対策本部(以下、中対本部)はアマチュアだった。水中のエアポケットで延命していたかもしれない生命を救出する作戦は考えもしなかった。潮流が強いという貧素な言い訳が遺族と国民の心を黒焦げに焼いた。80余時間が過ぎてやっと客室に侵入するほどであった。
IT産業最強国は水中最後進国だった。救助関連機関と救助員が一箇所で混雑している現場はほとんど最低水準だったし、乗船客の名簿はもちろん救助された人員、死亡者、安否不明者の数字が交錯した。救助作戦の企画、命令伝達、結果報告、次の作戦実行、このような一連の過程がどのように進められているのか知るすべはなかった。客室に初めてたどり着いたのも民間ダイバーだった。