韓経:【コラム】幾重もの山に囲まれた韓国経済
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.07 14:27
先日、大きくはないが堅実な企業を経営してきた企業家が、売ることさえできれば会社を売って気楽に暮らしたいと話すのを聞いて驚いた。常に前向きなマインドで企業を運営し、尊敬されている企業家だったが、慰労の言葉は何も出てこなかった。
最近は経済専門家の間でも韓国経済に大きな危機が訪れるのではという心配が多い。そのたびに「危機の心配をするのは、それは危機ではないとの意味」と話したりした。しかし先週、全国民主労働組合総連盟(民主労総)と韓国労働組合総連盟(韓国労総)、公共連盟労組が集まり「公共部門成果年俸制反対」共同ストライキを宣言しながら掲げたスローガンを見て、ため息が出た。「労働市場改悪粉砕、構造改革中断、朴槿恵(パク・クネ)政権退陣」というスローガンで、労働市場を「労働法」に、「構造改革」を「整理解雇制」に、「朴槿恵政権」を「金泳三(キム・ヨンサム)政権」に変えれば、20年前の1996年に同じ場所で民主労総が叫んだスローガンと同じだ。