【コラム】韓国企業が家族経営の格を上げるには(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.12.25 10:35
ドイツのBMWも似ている。オーナーのクヴァント家は株式を47%も保有するが、取締役会のメンバーとして経営に参加するだけだ。一族は会長を引き受けない。一族の2人の子どもも大学卒業後にBMWの職員として入社し、10年以上も経営の授業を受けた。しかし身分を隠して同じように働くため、一緒に勤務していた職員も彼らがオーナー一家であることを知らなかった。クヴァント家はビジョンのある専門経営者を会長に就任させる。
韓国の家族経営はどうだろうか。細かな日常の経営や人事にまでオーナー一族が介入するケースが多い。このため専門経営者と役員、社外重役までがオーナーの顔色を見ながら忠誠競争するのに忙しい。こういう現象は3、4世に経営権が移った企業であるほど深刻だという指摘もある。もちろん韓国の3、4世オーナー経営者の中でも大きな成果を出す人材が数多く出てくる可能性がある。同じ能力なら彼らに経営を任せるのがよい。問題は資質が落ちるケースだ。間違った意思決定で企業が倒産すれば、経済全体が揺れ、結局は国民が処理することになる。国民年金の収益率が大きく落ち、全国民の老後が危機を迎えることもある。