【社説】朴槿恵氏は「裁判不服」の代わりに法廷で潔白の立証を
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.10.17 16:57
朴槿恵(パク・クネ)前大統領が昨日、法廷に出て「法治の名前を借りた政治報復は私で終止符が打たれてほしい」とした。全国を混乱と葛藤に落とした国政壟断事態に対する断罪が政治報復で、それに対する裁判は表だけが法治主義であり、自身はその犠牲になったというのが彼女の認識であるようだ。彼は「苦痛」「惨たん」「悲痛」「無気力」という表現を使って「裁判所に対する信頼はこれ以上意味がない」とし、事実上「裁判所拒否」への意思を表明した。同時に「大統領として不正な請託を受けたことも、権限を乱用したこともない」と主張した。朴前大統領が自身の無罪と悔しさを確信するという話は聞いたが、その確固たる意志や被害意識がこのように強いとは予想できなかった。罪がないのに「誤解と虚構と嘘が山積した」ということしの初め、弾劾以前の認識から少しも変わっていないことを見せる。
朴前大統領の決心発言には6カ月間の追加拘束が影響を及ぼしたように見える。彼は「再拘束の決定を受け入れがたかった」と話した。弁護団も「無罪推定と不拘束裁判という刑事法の大原則が無力に崩れる現実を目の当たりにした」として集団辞任した。実際に裁判所の拘束延長決定には論争がある。「証拠隠滅の恐れがあり、拘束の理由と必要性、相当性が認められる」としたが、無罪推定と不拘束裁判の原則が崩れたという点は批判の余地を残している。特に任鍾皙(イム・ジョンソク)大統領秘書室長が拘束の延長を決める直前にセウォル号報告時間に改ざんした文書を持ち出して生中継でブリーフィングをしたのは「裁判介入への意図」という疑惑を呼び起こしかねないところだった。