「任天堂がゲームに拡張現実（ＡＲ）を組み合わせた『ポケモンＧＯ』を開発して突風を起こした事例から学ばなければなりません。『第４次産業革命』が開く未来市場に挑戦してください」。

ＧＳグループの許昌秀（ホ・チャンス）会長が役員陣に未来指向的な挑戦に出ることを促した。２０日にソウルのＧＳタワーで開かれた７～９月期役員会合でのことだ。この日の会合にはＧＳカルテックス、ＧＳ建設、ＧＳエネルギー、ＧＳリテールなど系列会社の最高経営責任者（ＣＥＯ）と役員陣１５０人余りが参加した。

許会長はこの席で「市場変化の脈をしっかりとつかみ、５年後、１０年後を見通して戦略方向を設定しなければならない」と強調した。続けて「いまわれわれが持つ資産と能力、競争優位が、変化する未来環境にも効果があるのか省察しなければならない。変化する事業環境に対する分析を通じ必要な未来能力を見つけていまから準備せよ」と呼びかけた。

「ベンチャー挑戦精神」も注文した。許会長は「多くの大企業がベンチャー会社の敏捷な組織構造を組み合わせ、組織・事業間の壁を崩して自律的・革新的組織に変身する試みに乗り出している。ＧＳも開かれた組織文化を作らなければならない」と話した。その上で「ＧＳが１段階さらに跳躍するには役員社員が多様なアイデアを出し、組織同士の力を集めて新たな試みができるよう役員から変わらなければならない」と付け加えた。許会長は「企業は結局人だ。特に変化の速度と幅が大きい時ほど多様な才能と経験を持つ人が互いに協業しシナジーを出せる躍動的で開放的な組織文化を作らなければならない」と強調した。

考えるだけではなく実行に出るようにとも強調した。許会長は「戦略の価値は実行を通じてだけ具現される。戦略を立てて方向を定めたら、困難や失敗のリスクがともなっても果敢に実行せよ」と呼びかけた。役員社員の国内休暇も促した。彼は「夏休みに韓国国内の名所を訪れるのも萎縮した景気を生かせる良い方法だ」と話した。