【コラム】第20代国会が経済を立て直すには=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.04.14 11:45
包容的制度が根を下ろすのに必要なのが社会構成員の信頼と協同、配慮だ。いわゆる「社会的資本」だ。物的・人的資本がいくら豊富でも、譲歩と妥協という社会的資本が結合しなければ先進国になれないというのが経済・社会学界の定説だ。公益を考える市民の意識なく自分の分だけを確保するという風潮が蔓延すれば、葛藤と敵がい心が広がる物騒な社会となり、結局、経済も病にかかる。韓国の社会的資本はしだいに貧弱になっている。構造改革ができない根本的な理由の一つだ。
政治の責任が大きかった。与党も野党も票を得るために派閥化し、葛藤をあおってきた。第20代国会議員当選者に言っておきたい。経済を本当に立て直したいのなら、覇権争いはやめて疎通と妥協の政治をしてほしい、数日間の夜通し討論をしてでも改革のための合意を導いてほしいということだ。既得権者の譲歩を得て、弱者を立ち上がらせて尊重する共同体を作ることが、政治の役目ではないのか。