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【コラム】ゴルディアスの結び目を解く韓国版アレクサンドロスは?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.05.17 18:17
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崔仁勲(チェ・インフン)氏の小説『広場』の主人公イ・ミョンジュンはうんざりする理念対決に幻滅を感じている。捕虜収容所から解放された日、敵対して戦う南と北を後にして中立国家行きを決意する。事実、イ・ミョンジュンが絶望したのは血まみれの2つの勢力の対決、その裏側に隠された邪悪な素顔だった。仁川(インチョン)桟橋から北へ密輸船を斡旋してくれた立ち飲み屋の主人を受胎告知の天使と思っていた彼だ。愚かにも「海水を1杯の不死の水に変えてくれる魔術師の言葉」をすぐに信じ込み、イ・ミョンジュンは何でも叶えてくれそうなきらびやかなスローガンが実は「権力とは薬を売りつけようと言葉でだました謀」であることを見破る。選択の分かれ目、イ・ミョンジュンは2つの祖国を否定することでついに窒息しそうな現実から脱出しようとした。彼の叫びが耳を打つ。

「韓国の政治の広場には糞尿のゴミばかり山のように積もっている。皆のものであるべき花を折り自分の家の花瓶に挿し、噴水の蛇口を外して自分の家の便所に設置する」

 
「仕事という仕事に私は感じました。私は主人公ではなく『党』が主人公だと。『党』が考え判断し感じて溜息を吐くからお前たちは復唱だけしろということです」

小説が書かれてから58年が経ったが『広場』の賞味期限はまだ終わっていないようだ。70年以上にわたり克服できていないのは分断だけではない。産業化と民主化が孕んだ保守と進歩の激突は、むしろ南北対決に劣らない。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「分裂と葛藤の政治を変える」と統合政府を公約に掲げて当選しても、言葉とは別の道を進むようだ。「積弊清算」は「保守排除」「自由韓国党パッシング」の代名詞となってしまった。

「独裁統治者らの子孫が独裁打倒を叫び、憲法を蹂躙した人々の子孫が憲法守護を叫ぶ国会を私がどうしてそのままにして去れようか。必ず、清算すべき人は清算し、私は政治をまとめ上げる」〔李海チャン(イ・ヘチャン)民主党代表〕

「弾圧がひどければ抵抗も強まるだろう。独裁国家を作り政権を自分の思い通りにすること、死ぬ覚悟で防がなければならない。政権が暴力的に我々を踏みにじろうとするならば私から踏みにじられよう」〔黄教安(ファン・ギョアン)韓国党代表〕

政治への期待は失望に、更には絶望に、今や幻滅に変わった。ろうそく市民が占めていた広場には今、太極旗と「独裁打倒」の叫び声が荒々しい。イ・ミョンジュンが抱いた懐疑と原始的な問いが湧き上がる。なぜ5年周期で繰り返されるひどい憎悪と分裂の政治から抜け出せないのか。なぜ相手を倒し踏みつけなければならない存在としてのみ認識するのか。法による支配、権力者が帝王として君臨していない共和主義、人権が尊重され、常識が通じる「国らしい国」を作ろうというろうそく広場の決意はどこへ行ったのか。

混乱した政局の導火線となった3つの法案のファーストトラック(迅速処理案件)の指定が国会を通過した日、曺国(チョ・グク)民政首席は「ろうそく革命市民の要請が法制化され始めている」と勝ち戦の歌を歌った。しかし、意図的に反旗を翻した検察、ファーストトラック指定に反対していた正しい未来党の呉晨煥(オ・シンファン)院内代表選出など伏兵の出現で一寸の先を読み取ることが難しくなった。三重、四重になっている結び目に更に別の結び目がある形だ。

「ゴルディアスの結び目」を一刀両断にしたアレクサンドロス大王のような発想の転換が切実だ。結び目を解く鍵は、昨年12月15日に与野5党の院内代表が作成した合意文6項目にある。「選挙制度改革関連法案の改正と同時にすぐに権力構造改編のためのワンポイント改憲の議論を始める」。権力の独占構造を壊すのが改憲論議の核心である。すべての権力が1カ所に集まる今のシステムを改革してはじめて真の変化が可能となる。大統領直接選挙制の根幹を維持しながら国会議員が国会で首相を選出するワンポイント改憲はどうか。国民の投票で当選した大統領と国会の支持を受ける首相が膝を突き合わせ国政を熟考することになるだろう。首相が実質的な長官人事提案権と解任建議権を持つため青瓦台の独断的な密室人事は不可能あるいは非常に改善できる。人事検証に失敗、人事惨事という言葉は消える。国会が首相人事権を持つのだから政府は国会と会話せざるを得ない。与野党の協力政治が自ずと行われるため国会の生産性も高まるだろう。権力に列をなす「政治検察」という誤解から脱することができれば高位公職者非理捜査処、検察・警察の捜査権の調整の様相は変わるだろう。

誰が「ゴルディアスの結び目」を解く「韓国版アレクサンドロス」になるのか。今や進歩・保守はいずれも加害者であり被害者である。双方とも復讐する大義名分や報復を受ける弱みを抱えている。ちょっと権力を振ったという方、安心して眠りたくはないか。

イ・ジョンミン/論説委員

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