韓経:【取材手帳】「世界初」を冷遇する韓国

韓経:【取材手帳】「世界初」を冷遇する韓国

2018年04月12日10時17分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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  先月30日付の韓国経済新聞1面に、過度な規制で医療機器会社が苦しんでいるという記事が掲載されてから似たような事情を吐露する情報提供が続いた。自家歯牙由来骨移植術を2009年に世界で初めて開発した歯科医師のAさんも涙ぐましいエピソードを送ってきた。

  自家歯牙由来骨移植術は歯ぐきの骨が悪くなった患者に自分の歯で作った骨を移植する技術だ。動物の骨や合成材料で作った移植材より安全で効果が良いと臨床試験で明らかになった。しかし同じ年に新医療技術評価を申請してから6年かけて韓国保健医療研究院(NECA)の審査を受けた。効能を立証する文献が不足しているというのが長期審査を受けた理由だった。Aさんは「規定上、申請技術に関連した臨床試験研究論文を1件以上出せば良い。文献不足に対するガイドラインはない」と指摘した。Aさんは4回にわたり50本ほどの論文を提出したが審査は続いた。

  結局Aさんは国会を訪れて訴えた。2014年の国政監査でこの問題が指摘された。2015年1月についに新医療技術認証を受けた。だが今度は健康保険審査評価院という壁にぶち当たった。審査評価院は関連技術に対する制度的装置がないという理由で保険登録を3年にわたり先送りしている。昨年の国政監査で再びこの問題が議論されたが保健福祉部は早期に指針をまとめるとだけした。Aさんは「審査評価院は酬価を策定する所であり制度を論じる所ではないのではないか」として悔しさを爆発させた。

  こうする間にAさんの会社に勤めていたある社員が創業した。この会社はAさんの会社と似た技術で審査評価院から6カ月で「既存技術」の判定を受けた。この会社が審査評価院に提出した審査申請書類に記載された論文目録にはAさんの名前が多数含まれているという。Aさんが6年かかったことを後発走者が短期間で終えたわけだ。Aさんは「もう韓国を離れ海外で事業をしたい」と話した。グローバルな韓国産ブランドを作るという夢をあきらめるということだ。

  韓国保健産業振興院の資料によると昨年の韓国の医療機器市場で外国製品のシェアは5年連続60%台を記録した。韓国政府は国産医療機器開発に向け各種政策的支援をしている。だがなぜ効果がないのか振り返ってみなければならない時だ。
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