【グローバルウォッチ】韓日関係と歴史の乱用
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.30 14:15
急速に悪化した韓日関係ほど米国のアジア専門家を落胆させるものはない。2011年の世論調査では、韓国人と日本人の60%は相手国に概ね好感を抱いていた。2014年の数値は日本が32%に、韓国は15%に落ちた。多くの分析によると、歴史問題が関係悪化の主犯だ。靖国神社参拝、教科書、慰安婦犠牲者問題だけでなく、独島(ドクト、日本名・竹島)までも歴史否定の事例だ(独島は明確に韓国の領土だ)。
国際関係で歴史問題がどう作動するかについては、これという答えを出すことはできない。現実政治(Realpolitik)は絡んだ糸の解くのにそれほど役立たない。複合的な心理的要因、感情が介入するため、歴史問題は戦略や経済的利益とは違って和解が難しい。日本人の謝罪は心からにじみ出るのだろうか。韓国人は日本人が70余年前に犯した残酷行為に対して永遠に怨恨を抱くのだろうか。慰安婦問題に対する韓日間の合意が昨年12月に出てくると、米国は大きな期待を抱いた。韓日関係が新たな転機を迎える可能性があるからだ。
合意文を見ると、何が日本にとって核心イシューなのかが表れている。少なくとも韓日両国間の政治問題では慰安婦問題を埋めておかなければいけないということだ。1998年に金大中(キム・デジュン)大統領が小渕恵三首相に会った時、こうした解決策を提示した。勇気が必要な試みだった。しかし金大中政権は再び登場した歴史教科書問題を扱わなければならなかった。それから20年ほど流れ、現在は慰安婦問題の合意文が出たばかりだ。とはいえ歴史問題が終結する兆しは見えない。