【社説】36年になる漁船が酷寒のベーリング海で操業していたとは=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.12.03 10:57
60人が乗っていた思潮(サジョ)産業所属の1753トン級遠洋漁船501オリョン号が1日、ロシア東側の西ベーリング海で操業中に沈没した。この事故で韓国人1人が亡くなり、韓国人10人・インドネシア人32人・フィリピン人10人ら計52人が行方不明になった。外国水域で発生した海難事故であり、同時に国内外の船員が共に受けた産業災害の性格も帯びているだけに国際共助が必須だ。政府は不明者の捜索・救助に外交力を集中してロシア・米国など事故海域の近隣諸国の協力を最大限引き出さなければならない。不明者の中に外国人が多数いることから、該当国家とも緊密な共助が要求される。
正確な沈没原因を把握するには詳しい調査が必要だが、すでに事故が人災である可能性を提起する人が少なくない。船の使用年数36年という老朽化した遠洋漁船が、秒速20メートルの強風と4~5メートルの高波で荒れた零下の海で操業中に沈没したという事実のためだ。酷寒で悪名高い冬のベーリング海で作業するには、科学的で徹底した安全対策が必須だ。政府はこうした環境にふさわしい安全設備やシステムがしっかり備わっていたかを調べて事故責任の所在を糾明しなければならない。