名人の哲学のあった日本囲碁、中国は兵法の沼に落ち韓国は…(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.07.08 16:55
坂田は三々を実験し続け、70年代には中国の陳祖徳9段 (1944~2012) が提示した中国式布石を梶原武雄9段 (1923~2009) が先駆的に研究した。さまざまな理論と実験が日本囲碁の1920~80年代を覆った。日本棋院の設立と新布石は双方共に二重性を持った革命だった。新布石は従来の世界を崩すために無秩序を持ってきた。日本棋院の設立も幕府時代の伝統を否定するところから出発した。やはり無秩序をはらんでいた。
人間は、すべてのことに耐えることができても無秩序には耐えることができない。間違ってもいい。棋士は秩序を見つけなければならなかった。秩序を見つけて荒々しい広野に出た人々がいた。木谷や高川、坂田、藤沢らだ。日本棋院の創設を共にした彼らは囲碁に対して責任を持っていた世代だ。責任の自覚は無秩序を認識すること。すなわち哲学の出発だ。囲碁はこのように広がりをもつようになった。