朴槿恵（パク・クネ）前大統領の弁護団が全員辞任することを受け、今後の裁判日程は変更が避けられい。刑事訴訟法上、朴前大統領に対する裁判は弁護なしには進めることはできない。被告人が死刑、無期、または短期３年以上の懲役や禁固に当たる事件で起訴された被告人は弁護人が必ずなければならない。朴前大統領は賄賂授受など１８の容疑で起訴され、この条件に該当する。

裁判は後どうなるだろうか。裁判を引き受けたソウル中央地方裁判所刑事合意２２部（部長キム・セユン）は１６日、朴前大統領の弁護人が辞任すると直ちに裁判を終えた。裁判所は１９日に予定された後、裁判を開くことにすることで私選、または国選弁護人が必要だと言及した。

朴前大統領側が事実上「裁判ボイコット」を宣言した状況で、現在では国選弁護人が選任される可能性が大きい。国選弁護人は公益法務官や司法研修生、管轄区域内事務室をめぐる弁護士のうちに指定することができる。報酬は裁判所が適正金額を定めて支給する。国選弁護人の指定は裁判所がするが、被告人が拒否することができる。また、被告人が直接国選弁護人を選択することもできる。最高裁判所関係者は「被告人が面会を拒否したり、弁護人に協力しなかったりしても裁判はそのまま行われる」と話した。

問題は、新しい弁護人が選任されれば検討する捜査・裁判記録が１２万ページに達するという点だ。次の期日には事件の核心である安鍾範（アン・ジョンボム）前大統領府政策調整首席の証人尋問が予定されている。現実的に新しい弁護人の役割を期待しにくいため、当初の裁判所が計画した１週間に４回（月・火・水・金）の裁判日程に変動ができる公算が大きい。

朴前大統領が裁判出席自体を拒否する可能性もある。朴前大統領は５月と７月、イ・ヨンソン前青瓦台行政官と李在鎔（イ・ジェヨン）サムスン電子副会長の裁判に証人として採択されたが、出席を拒否した。被告人がいない欠席状態で裁判を進めて宣告まで行う可能性もあるが、前職大統領に対する重大事件という点は裁判所に負担になるというのは法曹界の見解だ。この日、大韓弁護士協会（協会長キム・ヒョン）は「弁護人の助力を受ける権利を失った被害はそのまま朴前大統領に戻るだろう」とし「弁護団は辞退の意思を撤回し、弁護活動に専念することを願う」という声明を出した。