【中央時評】潘基文を盧武鉉から解放せよ=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.06.02 17:08
潘基文はボスの信頼に応えた。盧武鉉当選から2カ月後、米国の国債格付け機関であるムーディーズは韓国の国債格付けの見通しを「否定的」から2段階も低くした。北朝鮮がウラン核開発を認めたが、韓国政権は反米なので韓半島(朝鮮半島)の安保不安が大きくなったとみたのだ。そのままにして置いておけばムーディーズなど3大国債格付け機関は韓国の格付けを実際に下げるところだった。すると外国人投資家が大挙して離れる。大統領盧武鉉の最初の危機だった。
政権は3人の代表団を急派した。潘基文青瓦台(チョンワデ、大統領府)外交安保補佐官、クォン・テシン財政経済部国際金融局長、そしてチャ・ヨング国防部政策室長だ。3人はニューヨークのムーディーズに行って訴えた。「どうか格付けを低くしないでくれ。盧大統領の対米政策は明確に変わるだろう。大統領の訪米時まで2カ月だけ時間をくれ」。3人は香港に行ってフィッチも訪問した。クォン・テシン(現韓国経済研究院長)の証言。「香港で私はムーディーズ幹部から時間を与えるという通告を受けた。話を伝えるとすぐに潘補佐官は涙を浮かべた。私たちは肩を抱き合って廊下で踊った」。彼はこのような話も聞かせてくれた。「潘補佐官は出張中ずっと下痢をしていたという。責任感のためにストレスを非常に受けていたのだ」。2カ月後、盧大統領は米国に行って親米発言を出した。国債格付けは下がらなかった。盧大統領は約束どおり潘基文を外交部長官に任命した。後には国連事務総長に推薦してくれた。官僚とボスの美しい取り引きだ。