韓国芸能にも広がった“金正恩嫌悪”…罵詈雑言と挑発が招いた自縄自縛(3)

韓国芸能にも広がった“金正恩嫌悪”…罵詈雑言と挑発が招いた自縄自縛(3)

2017年11月15日15時58分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  青少年や大学生・青年など若い世代の北朝鮮批判の認識が高まる雰囲気も尋常ではない。ろうそくデモからも分かるように、権力腐敗やパワハラなど、国内イシューに対する社会気流は左派指向が深まった。だが、北朝鮮体制と金正恩に対する認識は保守的性格を急速に強めている。既成世代よりも若者層が批判的な態度を示している点も興味深い。

  KAIST(韓国科学技術院)のイ・ウォンジェ教授が2003~2016年韓国総合社会調査(KGSS)データを分析した「盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府以降における韓国社会世代別の政治・社会性向の変化」結果でもこのような現象を確認することができる。この期間、北朝鮮に対して敵対的立場に変わっていく傾向は似ていたが、最も若い世代であるポスト86(1970年生まれ以降)で特にその傾向が強かった。北朝鮮に対する敵対視程度を4点標準(高いほど敵対的)で見ると、86世代(1960~69年生まれ)は2.64、ポスト86は2.78となった。産業化世代(1959年生まれ以前)の3.04に次ぐ数値だ。イ教授は「ポスト86世代は2008年を基点に民族主義的な姿勢を捨てた」と診断した。いわゆる「反北リベラル」指向を構築し始めたということだ。

  このような気流は金正恩にとって致命的になりうる。核・ミサイル挑発から対話局面へ戦術的な転換を試みようとしても、韓国内の批判世論が簡単に容認しないだろうという点からだ。気持ちが赴くままに「ソウルを核の火の海に」と公言し、「南朝鮮ごときものは一掃しろ」などという極言を浴びせた結果だ。素晴らしい手腕や検証の手続きなく絶対権力を世襲した「平壌版金の箸とスプーン」に対する韓国同年代の青年たちからの冷たい視線も無視できない。父親である金正日総書記はソウルで生中継された平壌首脳会談席で「隠遁から解放された」というメッセージを送った。北朝鮮最高指導者に対する韓国社会の反感をほぐそうとするジェスチャーだった。金正恩は父親のこのような努力を一瞬にして無に返した。

  北朝鮮へのアプローチに努めてきた文在寅(ムン・ジェイン)政府にとっても大きな頭痛の種だ。きょうで挑発を止めてちょうど2カ月になる北朝鮮を対話テーブルに引き出そうとするなら、韓国内の北朝鮮批判世論を無視することはできない。北朝鮮に低姿勢を見せたり北朝鮮に対してバラマキを試みたりしようとものなら袋叩きに遭いかねないためだ。来年2月平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)に北朝鮮選手団を招待して南北関係の出口を開くための政府の悩みが深くなるのはこのためだ。

  イ・ヨンジョン/統一北朝鮮専門記者/統一文化研究所長

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