【コラム】王滬寧と北岡伸一(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2015.10.26 09:45
ことし9月2日の韓中首脳会談、そして9月25日の米中首脳会談で筆者の視線をひきつけたのは習近平国家主席の両側に同席した側近の姿だった。二つの会談ともに、習主席の両側には政治局員である共産党中央政策研究室主任の王滬寧氏と同中央公務処理庁主任の栗戦書氏が座っていた。
習主席の頭脳役を果たしている王氏は上海・復旦大学教授出身で1995年に党中央政策研究室に移った後は政治局員を対象にした集体(=集団)学習を企画してきた。王氏はまた、江沢民以降の歴代指導者が標ぼうしてきた核心的国家戦略を提示してきた策士としても知られている。習主席が野心的に掲げている「一帯一路」戦略の企画と今後の推進も王氏の所管事項であると推定される。数回にわたる首脳会談の席の配置を通して、新たに中国の政治外交で王氏という戦略家が占める地位について再考することになった。