【社説】貴重な公共外交資産、このまま失うのか=韓国

【社説】貴重な公共外交資産、このまま失うのか=韓国

2018年04月11日13時31分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  青瓦台(チョンワデ、大統領府)の人事介入だとして論争があった米国の韓米研究所(USKI)が政府の予算支援中断で5月に閉鎖することになった。研究所が属するジョンズ・ホプキンス大国際大学院(SAIS)側は9日(現地時間)、ロバート・ガルーチUSKI理事長に対し、韓国政府が予算支援を中断したため閉鎖すると通知したという。韓半島(朝鮮半島)研究を通じて米国の政・官界と学界に韓国の声を伝えてきたワシントンの貴重なシンクタンクが消えることになったのだ。

  悲劇的な結末を迎えることになった今回の事態でUSKIも過ちがなかったと言えない。研究所側は監督機関格のSAISと大学から定期的に厳格な会計監査を受けるため問題はないと抗弁する。しかし予算を支援してきた韓国側に簡略な決算報告書だけを提出して無責任な態度を見せれば、これは正常だとは見なしがたい。さらに国会予算審査過程で毎年指摘された事案であり、どうにかして正すべきことだった。

  とはいえ政府がク・ジェフェ所長と共に今回の件と特に関係がないとみられる「38ノース」担当のジェニー・タウン副所長まで交代させるのは間違っている。あまりにも激しい態度を見せたのは、政権コードに基づいて外国研究機関にもメスを入れるのではという誤解を招くのに十分だった。

  大学はもちろんシンクタンクも客観的な真実を追う学問の殿堂だ。こうしたところはいくら支援しても学問的自由と独立性を尊重するのが正しい。そうしてこそ特定勢力の都合に合わせて事実が歪曲される過ちを防ぐことができる。

  特にUSKIが閉鎖されれば、10余年間にわたり200億ウォン(約20億円)以上を投入して育ててきた公共外交が虚しく崩れることになり、さらに胸が痛む。今まで韓国は米国の政・官界および学界に対する影響力不足が絶えず指摘されてきた。米国と関連して大きな事件が発生した際、韓国の立場を訴える適切なチャンネルが米政・官界に少なかったのが実情だ。

  一方、日本は1980年代以降、莫大な予算を投じて着実に公共外交に取り組んできた。ワシントンに「菊派」と呼ばれる親日勢力が根を下ろしたのは、資金力を前に出した公共外交の影響が大きかった。実際、2015年を基準に年間4800億ウォン近く公共外交に投じる日本と比較すると、韓国(約500億ウォン)は9分の1にすぎなかった。こうした惨憺たる現実を変えようという試みが盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代の2006年に設立されたUSKIだった。この研究所を通じて南北研究に拍車を加えることで、米国内の韓半島に対する関心を高めようとしたのだ。

  12年経過したUSKIが役割を果たしたかどうかについては評価が分かれるかもしれない。それでも米国内の貴重な公共外交資産をこのように荒く扱って失ってしまうのは非常に愚かなことだ。米朝首脳会談、通商摩擦などで両国関係はいつよりも重要な時期だ。

  今からでもこの重要な機関が閉鎖せず、うまく機能する案を見つけるべきだろう。愚を犯すには時局があまりにも厳酷だ。
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