「この車の価格はいくらですか」。「１１万元（約１９７１万ウォン、約２１８万円）ほどです」。

「２０００ｃｃモデルなのにどうしてそれほどの価格を出せるのだろうか。スポーテージより１０００万ウォンも安い」。

２１日、上海モーターショーの現場を訪れた李炯根（イ・ヒョングン）起亜自動車副会長（６３）と現地役員が中国ローカルメーカー「長城汽車」の展示館で交わした対話だ。この日、李副会長をはじめとする現代・起亜車役員は約３０分間、長城汽車ブースを集中的に見回った。フォード・日産などでは主に自動車の外観を見たり説明を聞くだけだった李副会長は、長城汽車のスポーツ用多目的車（ＳＵＶ）「Ｈ６クーペ」「Ｈ２」には実際に乗ってハンドルを握り、内装までチェックした。

フォルクスワーゲン、ゼネラルモーターズ（ＧＭ）などグローバルメーカーが占領していた中国自動車市場で、中国企業が巻き返しを狙っている。１９７８年のトウ小平の「改革開放」措置以降、中国企業は「外国メーカーと折半出資を義務化する」という現地法令のため、技術力とブランド認知度が高いグローバルメーカーに依存する経営戦略を立ててきた。現在でも中国市場で年間１００万台以上を販売するメーカーはフォルクスワーゲン（３５１万３８８７万台）、ＧＭ（１７０万７９６９台）、現代車（１１２万４８台）のわずか３社にすぎない。３０年以上も外国企業に市場を奪われた中国企業が「独り立ち」を本格化しているのだ。

市場状況を逆転するため中国ローカルメーカーが持ち出した武器はＳＵＶ。車体が大きく、非舗装道路でも比較的無理なく走行できるうえ、中国消費者の自動車選好度が最近セダンからＳＵＶに移っているからだ。

特に過去３年間（２０１２－２０１４年）平均５３４％ずつ成長した小型ＳＵＶ市場が主なターゲットだ。


＜上海モーターショー＞「どうやってこのような価格が出せるのか？」（２）

＜上海モーターショー＞「どうやってこのような価格が出せるのか？」（３）