血が混ざってこそ家族なのか、日本の家族は崩壊したが…

血が混ざってこそ家族なのか、日本の家族は崩壊したが…

2018年05月17日10時33分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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是枝裕和監督の新作『万引き家族』。(写真提供=カンヌ映画祭)
  「初めて来た時は30代だったのに、いつの間にか50代になりました。カンヌに来るたびに今でもワクワクします」

  第71回カンヌ映画祭が中盤に差し掛かった15日(現地時間)、現地のホテルで会った是枝裕和監督(56)の言葉だ。2001年映画『DISTANCE』でカンヌを初めて訪れた次世代監督はいつのまにか日本を代表する巨匠になった。パルム・ドール賞候補であるカンヌ映画祭コンペティション部門への正式出品は今回だけで5度目になる。

  新作『万引き家族』は、この日まで公開されたコンペティション部門11本(全体21本)の中で最高の評価を受けている。英字メディア「Screen Daily(スクリーンデイリー)」の星取表(jury grid)では平均3.2点(4点満点)をつけ、フランスのジャン・リュック・ゴダール(3点)や中国のジャ・ジャンクー(2.9点)らを抜いている。また、別のメディア「Variety(バラエティー)」は「さらに成熟し、心を盗む家族映画復帰作」と好評した。公式上映では8分余りのスタンディングオベーションとともに涙を拭う観客も多く見られた。

  映画は、初枝(樹木希林扮)の年金と万引きで生計を立てている家族が、寒さに震えていた幼い少女(佐々木みゆ扮)を家に連れてきたことから始まる物語を描いている。今にも崩れそうな狭い家で築いた仲睦まじい彼らの日常に突然の危機が襲う。是枝監督は、5年前のカンヌ国際映画祭審査員賞作『そして父になる』(2013年)で投げかけた問いをもう一度取り上げた。家族を家族たらしめているのは血か、一緒に送った時間か--。ここに共同体が崩壊した日本社会の現実を重ねた。

  --物語の着眼となった契機は。

  「数年前に、日本では亡くなった親の年金を受け取るために死亡届を出さない詐欺事件が社会的に大きな怒りを買った。はるかに深刻な犯罪も多いのに、人々はなぜこのような軽犯罪にそこまで怒ったのか、深く考えることになった」

  --血の混ざらない家族について描いている。

  「日本では今も家族は『血縁』というイメージが固定化されている。特に、2011年大地震以降、このような家族の絆を大げさに強調する雰囲気について疑問を感じていた。国際的な状況もある。カンヌで会った多くの人々が、私に『私は里子なんだ』『私には養子がいる』と打ち明ける」

  --主人公は社会のセーフティネットから疎外されている。

  「日本は経済不況で階層間の両極化が進んだ。政府は貧困層を助ける代わりに失敗者として烙印を押し、貧困を個人の責任として処理している。映画の中の家族がその代表的な例だ」

  --経済不況が日本をどのように変えたか。

  「共同体文化が崩壊して家族が崩壊している。多様性を受け入れるほど成熟しておらず、ますます地域主義に傾倒していって、残ったのは国粋主義だけだった。日本が歴史を認めない根っこがここにある。アジア近隣諸国に申し訳ない気持ちだ。日本もドイツのように謝らなければならない。だが、同じ政権がずっと執権することによって私たちは多くの希望を失っている」

  --前作と同じく、父子関係が印象的だ。

  「映画で少年の祥太(城桧吏扮)は父(リリー・フランキー扮)と呼んでいた人がそれほど信じられないことに気づく。私の父は典型的な会社員だったが、私にも似たような感情があった。親に対する確固たる印象が崩れる瞬間、大人になるのだということを言いたかった」

  --本当の家族とは。

  「決まった答えも定義もない。だが、この映画に関していうなら、永遠に一緒にいられなくても、共に過ごした時間がそれぞれの人生の中に深く刻印されること、それ自体が家族なのではないかと思う」

  --次の映画はフランス女優ジュリエット・ビノシュやカトリーヌ・ドヌーブと撮影すると聞いた。

  「まだ公式発表前の『うわさ』だ(笑)。韓国にも一緒に映画を撮ってみたい俳優がいて、韓国やフランスの中でさまざまな可能性をめぐり悩んでいる」

  今年のカンヌ映画祭は19日まで続く。コンペティション部門受賞作は同日閉幕式で発表される。
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