【コラム】ポール・マッカートニーのOut There、大韓民国

【コラム】ポール・マッカートニーのOut There、大韓民国

2014年05月19日10時07分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  あのどこか未知の世界に、Out There.ポール・マッカートニーが昨年5月から今年8月まで行うワールドツアー「Out There!」は、「これまで公演しなかった所を行く」という企画意図から始まった。ポーランドのワルシャワ、ウルグアイのモンテビデオ、ペルーのリマ、エクアドルのキト、そして韓国のソウルはそうした理由で今回のツアーに含まれた。

  これまで韓国はビートルズの領土に含まれていなかったという話だ。韓国はすでに1988年にオリンピックを開催し、96年には経済協力開発機構(OECD)加盟国になった。2002年にはワールドカップを、2012年には主要20カ国(G20)首脳会議を開催した。世界10位圏の経済大国であり、ビートルズの国英国で開かれた2012年のロンドン五輪では5位に入った。ところが遠くに目を向けてこそ知ることができる「Out There」に韓国が位置していたということだ。

  わかりきった回答だとしてもポールとのインタビューで「私たちがビートルズをこのように愛していたのになぜいまになって来たのか」と尋ねたかった。そこでインタビュー前に何人かの関係者にスーパースターが韓国公演を忌避する理由を尋ねた。

  ◇匿名プロモーター「現在の価値で見ると最高はU2です。韓国に来ていないでしょう? イーグルスも還暦を過ぎて2011年に初めて来た。商売人として見るとミュージシャンにとって韓国訪問は期待が大きくありません。ポール・マッカートニーは昨年アルバム『NEW』を出しました。日本の場合はポールが公演すればCDがとても多く売れます。これが本当に重要なのです。『ヘイ・ジュード』を声をそろえて歌っただけでミュージシャンの自尊心は満たされません。ミュージシャンの過去だけでなく現在も記憶してくれるファンがどれだけいるかということでしょう。その上韓国の音楽市場は死んでいます。コンテンツにお金を払って買う人がどれだけいますか?」。

  ◇舞台専門家「ポールがソウルと釜山(プサン)で2回公演するという話が出回りました。そこで釜山(プサン)映画祭が開かれるヨット競技場でしよう、こういう話がありました。とても美しいじゃないですか。ところが客席を作ったところで1万5000席です。ふざけているのですか? ポールは3回の公演で25万人を集めるレジェンドです」。

  ◇ラジオ作家OB「お金のためなら中国を除いては絶対だめです。ところがポール・マッカートニーは中国に1度も行きませんでした。示唆するものがあります。動物保護運動家なので行かないという話もあり、天安門公演が許可されず行けないという説もあります。アパルトヘイト時代に南アフリカ公演を拒否したという話もあります。イスラエル公演も2008年にようやく実現しました」。

  実はこのように複雑な理由を探す必要もなかった。ポールが韓国メディアと初めて行うインタビューの最も重要な主題は予想通り「セウォル号事故」だった。それが現実だった。 「アジアの低開発国でたびたび起きる大型船舶事故から韓国は例外だと思っていた。だが違った」というニューヨークタイムズの記事が思い出された。Out There、あのどこか「未知」の世界ではなく、あのどこか「未開」の世界が正確なのではないのかとさえ考えた。
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