【社説】結核発病率OECD最高の汚名を返上しよう=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.03.24 11:21
すでに消えたと思われていた結核がまた出てきている。韓国の保健福祉部と疾病管理本部によると、昨年申告された新規の結核患者は3万9557人で、人口10万人当たり80.7人の割合だ。経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均(10万人当たり15人)の5倍を超える。結核による死亡者は2010年基準で2400人にのぼる。1時間当たり新たに5人の患者が発生し、一日に6人が死亡しているという計算になる。OECD最悪の結核発病率と死亡率だ。
政府の統計によると、特にダイエットブームで栄養供給が不十分な20-24歳の女性の発病率が10万人当たり95.3人で男性(89.9人)より高い。この年代の女性に対する集中的な検診・健康教育が必要だ。免疫力が落ちる高齢者の人口増加も、結核感染率が高まる主要原因であり、特別に管理する必要がある。
結核が怖い理由は空気感染で病気を移すからだ。一人の患者が10人ほどを感染させるため、定期検診の強化で患者を徹底的に見つけ出して治療させるしかない。問題は、難治性の耐性結核菌が多いという点だ。結核は6カ月以上の薬物治療を受ければ完治する。しかし初期には一度に13錠を服用しなければならないため、副作用も少なくない。このため服用をやめる人が多く、薬物に耐性を持つ結核菌が増えているのだ。したがって完治するまで中断なく薬を服用することが何よりも重要だ。このためスマートフォンなどを利用して、患者が薬を服用しているかを確認する「直接服薬確認(DOT)」制度が済州道(チェジュド)で試験実施されている。保健当局はこれを早期に全国に拡大して実施しなければならない。