【社説】英国のEU離脱は韓国に危機であり機会だ(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.06.26 13:12
EU離脱がもたらす足下の火は断然経済だ。何より英国経済の足を引っ張るという懸念があふれる。英国は2015年に国内総生産(GDP)2兆8490億ドルで世界5位の経済大国だ。これまで対外貿易と経済開放、自由化で成長の果実を享受してきたと評価される。したがってEU離脱は悪材料だ。すでに市場は為替相場と株価で反応を始めた。英国が実体の曖昧な主権を「小貪」して経済という実利を「大失」する自ら不利を招く手を使ったという指摘が少なくない理由だ。連合王国である英国で「残留」に圧倒的な票を入れたスコットランドと北アイルランドの離脱も懸念される。英国は景気低迷、国家分裂、EU跛行につながる最悪のシナリオを防ぐことに知恵を集めなければならない。
さらに大きな問題はグローバル経済に対する影響だ。英国のEU離脱は韓国経済にも不安要因として近寄る可能性が大きい。英国との直接貿易額が年130億ドル規模と大きくないからと安心することではない。グローバル経済は互いに絡みあっており影響はどのような形であれ韓国経済に押し寄せるためだ。世界貿易が萎縮すれば欧州向け輸出に依存する中国に対する韓国製中間財輸出が減少する恐れもある。実体経済だけでなく金融も問題だ。EU離脱に端を発した不安心理は投資萎縮と安定投資選好につながるかもしれない。ユーロとポンドの不確実性が大きくなり安全資産であるドルと円の人気をあおる可能性が大きい。こうした場合ウォンの価値が下がり、ややもすると大規模投資資金流出が発生する懸念もある。