南シナ海判決で体面傷ついた中国、出口戦略は(3)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2016.08.16 13:58
南シナ海は中国の崛起が継続する限り、今の米国がその影響力を持続する限り、アジア・太平洋地域の潜在的な火薬庫になるものとみられる。習近平時代の中国復活の象徴である「一帯一路(One Belt One Road)」プロジェクト成功のための核心通路であり、米国の立場としてはこの海域が中国の膨張阻止に焦点を合わせて前面に出した「アジア重視政策」の最前線という点からだ。両国ともに退くことはできない「戦略海域」なのだ。
海岸線の長さ1万8000キロ。15世紀まで最強の海洋国家として君臨した中国は近世に入って海を制覇した西欧列強と日本から「恥辱の100年」(1840~60年のアヘン戦争以降1949年の中華人民共和国樹立まで)を体験した。侵略ルートは海だった。歴史的な傷が攻撃的な海洋政策に出てくるという分析もないわけではないが海紛争に臨む中国の形態は多分に威嚇的で覇権的だ。