【社説】抑留米国人の釈放、朝米対話の触媒剤になることを
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.11.10 10:30
北朝鮮が残っていた米国人の抑留者2人を先週末に電撃的に釈放した。1人が先月釈放されたのに続き、残りの2人も解放されることによって米朝間の懸案の1つだった抑留者問題が解消された。3人とも北朝鮮に入って「反共和国敵対行為」などの釈然としない理由で逮捕されて服役中もしくは裁判を待っていた状態だった。
この時点で北朝鮮が米国人の抑留者全員を電撃釈放した背景と意図については、さまざまな解釈が出てきている。北朝鮮の執権層を国際刑事裁判所(ICC)に回付する内容の強力な北朝鮮人権決議案が国連で発議されて来月、総会の表決を控えている。その負担から抜け出すための外交的ジェスチャーだという解釈が支配的だ。アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて北京で開かれる米中首脳会談を狙った宥和策だという分析もある。残った抑留者釈放のために米国が出したカードがジェームズ・クラッパー国家情報長官(DNI)だったという点も北朝鮮の決定に影響を及ぼしたものと見られる。