北朝鮮、金正恩と側近の会議風景を公開…その狙いとは?(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.01.28 09:56
最高級テーブル、松に鶴が描かれた背景の絵から見て、会議の場所は金正恩執務空間の一つと推定される。金正恩の右手にはたばこが見え、テーブルには灰皿も置かれている。テーブルの真ん中には時計がある。北朝鮮がこうした形態の会議を公開したのは今回が初めてだ。金日成(キム・イルソン)・金正日は労働党政治局会議などで決定を下し、その過程や会議の場面も公開しなかった。「幹部協議会」は米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)や韓国の大統領職引き継ぎ委員会が導入を決めた青瓦台(チョンワデ、大統領府)国家安保室と似た機構とみられる。国家安保戦略研究所のイ・スソク首席研究委員は「金正恩の独断的な決定でなく、制度化された会議で出た決定というイメージを演出するもの」と分析した。決定に問題が生じた場合にも金正恩の単独決定ではなく、出席メンバーの議論によるものだったことを主張し、危険を分散できるためということだ。
映像を通じたイメージ政治に優れた金正恩が異例にも核心側近と熟考する場面を露出させたのは、米国など西側社会に送るメッセージを浮き彫りにするための戦略という見方もある。核実験が差し迫っていることを内外に誇示することで、北核交渉力を高めようとする策略があるということだ。これに先立ち金正恩はリ・ソルジュ夫人を同行させる映像を出して庶民政治のイメージを、牡丹峰楽団公演で映画「ロッキー」やミッキーマウスのキャラクターを観覧する場面を公開して開放的なイメージを強調していた。