【コラム】保守は進歩を真似ない=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.03.20 08:27
野党・自由韓国党の羅卿ウォン(ナ・ギョンウォン)院内代表の「金正恩(キム・ジョンウン)首席報道官」発言は保守層としては「痛快マーケティング」だ。文在寅(ムン・ジェイン)政権に入ってから国政が逆行しているとあきれていた人たちには、これまで聞けなかった気持ちよい発言だ。ところが青瓦台(チョンワデ、大統領府)や民主党からすれば、怒りを誘発する「侮辱マーケティング」となる。現政権の忠誠派には何か報復のきっかけを見つけなければ気が済まない発言だ。
痛快マーケティングであれ侮辱マーケティングであれ、感情に触れる直接的な表現は支持層の結集に非常に効果的だ。この分野の権威者がドナルド・トランプ大統領だ。党内であれ党外であれ、ライバルを笑い者にする名づけの達人だった。共和党の党内選挙で父ブッシュと兄ブッシュに比べて優柔不断という評価を受けたジェブ・ブッシュ候補を「元気不足ブッシュ」と呼んだ。共和党候補のうち唯一の女性として注目されたカーリー・フィオリーナ元ヒューレットパッカード最高経営責任者(CEO)に対しては「ぶさいくな顔」とからかった。民主党のヒラリー・クリントン候補に対しては「詐欺師ヒラリー」と呼んだ。