【コラム】海運・造船産業5賊を構造調整せよ=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.05.09 17:16
会社の外に行ってみよう。公務員と債権団の責任は構造的な矛盾から出ている。最も大きな矛盾は、公務員が現場をよく分かっていないところから始まる。官僚の最大の関心事は昇進だ。課長級以上の職務期間は平均2年にもならない。業務の現況把握さえできない時間だ。専門性がないため先制的な対策を立てられない。しかも寡占体制では民間企業と主務部署の公務員間の関係が独占的に形成される。ノーベル経済学賞受賞者のジョージ・スティグラー氏が捕獲理論(Capture Theory)を通じて明らかにした政府・民間企業間の共生関係がまさにこれだ。
危機が迫ってきても長・次官をはじめ政府官僚は刀を持ち出すことができない。金融仲介システムを通じて個人も債券を保有しており、市場の混乱が予想されて労働者の大量解雇が憂慮されるという言い訳を並べる。腐ったものが在任中に明るみになれば昇進に影響を及ぼすためだ。債権団はここに泣く泣く引きいれられていく。くやしい。それでも免罪符を持つことにはならない。内部調査体系を通じて普段の取引顧客の信用状態を見回さなければならない。そうしようとしてもできない理由は官僚マフィアのためだということを分からないではない。官僚マフィアが産業銀行・輸出入銀行の最高経営責任者(CEO)として天下りしてくると政府の影響を遮断する方法がない。海運・造船問題の再発を防止するには天下りを防がなければならない。