弾劾政局の逆説…文化、愛国心をまた呼び起こす=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.03.03 16:36
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ミュージカル『英雄』に出演したチョン・ソンファ(右)は爆発的な歌唱力で客席3階まで観客を埋め、興行を主導した。彼の演技力は「安重根義士がまるで生きているようだ」と好評を得た。 (写真=安重根義士記念館、エイコム)
弾劾政局が文化界の風景まで変えている。「愛国心コンテンツ」の浮上という新しいトレンドだ。最近まで国家主義や愛国心に訴える映画や公演などを「国ポン」(国家とヒロポンの合成語で国家主義を皮肉る言葉)という言葉を使って否定的な反応を見せてきた若者の態度も変わっている。国政システムのまひ、政治指導者の墜落など国家的な危機状況を迎え、愛国心コンテンツが再び注目を集めている。
最近、予想外に関心を集めたミュージカル『英雄』が代表的な愛国心コンテンツに挙げられる。安重根(アン・ジュングン)義士をテーマに伊藤博文暗殺100周年に合わせて2009年10月に初めて登場した作品だ。音楽・演出・舞台など完成度が好評を受け、草創期は人気を呼んだ。しかし「あまりにも当然のストーリー」「古くさく、うんざり」という指摘が続き、下降線を描いた。この3年間の公演はかろうじて損失を免れる水準だった。観客が減ると、チケットを5万ウォン(約5000円)に下げたりもした。
しかし今年のソウル世宗文化会館公演(1月18日ー2月26日)はヒットした。88%の席が埋まり、売上65億ウォンと過去最高の興行成績となった。制作者のユン・ホジン代表は「世宗文化会館の3000席が狭く感じられた」と語った。