問題はその実行にある。事前に関連官庁間の意見調整と協力基盤造りの努力が不十分だっただけでなく、民間部門の幅広い参加と議論の過程を経なかったため、その実行の困難は倍加されるほかない。特に経済改革３カ年計画の重要な一部である保健・医療・教育・観光などサービス分野の改革はまず政府関連官庁間の意見調整を必要とするだけでなく、激しい政治的・社会的反発にぶつかることになることは明らかなため、その実行はさらに難しいものと予想される。

したがって結論的に言うと、政府の経済改革３カ年計画の成功的な実行のためのカギとして、何より先に政府の政策企画・調整機能が強化されなくてはならず、このために経済副首相の強力なリーダーシップの発揮が必要だという点がさらに強調されるほかない。今回の３カ年計画の発表過程で現れたさまざま混乱はこの問題解決の至急性をよく示している。新設される大統領主宰の規制改革会議の積極活用とともに副首相中心の主要政策課題別関係閣僚懇談会を随時開催し官庁間の意見調整が難しい場合には大統領主宰会議に副首相が直接報告することも必要だと考える。

朴槿恵政権発足後話題になってきた疎通は主に大統領次元の国会と野党、そしてメディアなどとの疎通に焦点が合わされた。もちろんこうした疎通も重要だ。しかしまた別の次元の重要な疎通は政府各官庁間の疎通に続き、現在まで消極的に推進されている政府と国民の疎通だ。

政府の対国民疎通のために政府閣僚・次官から実務課長に至るすべての政策担当者が積極的に取り組むようにすることが何より至急だ。特にメディアとの接触と疎通に積極的に臨むようにしなければならない。このために公職者人事考課などを通じた報賞体制の準備も必要と考える。合わせて各官庁の広報体制をさらに強化し、各官庁の広報担当者が名実ともに対国民政府政策広報官になれるようにしなければならない。もちろんこれまで消極的に運営されてきた外信広報官制度の強化も緊急な課題だ。政府レベルの対内外疎通と広報は関連官庁次元で最も効率的になされるという点を肝に銘じなければならない。

司空壱（サ・ゴンイル）中央日報顧問


【コラム】経済革新３カ年計画を成功させるには＝韓国榁１）