韓経:【社説】韓国経済の柱が崩れつつある

韓経:【社説】韓国経済の柱が崩れつつある

2019年01月23日10時39分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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  昨年の経済成長率が2%台に落ち込んだ。韓国銀行が発表した「実質国内総生産(GDP)速報値」によると、昨年のGDPは前年より2.7%の増加にとどまった。2012年の2.3%以来の6年ぶりの低水準だ。こうした数値もこの11年で最高を記録した政府消費増加(5.6%)に押され昨年10-12月期に1%の「サプライズ成長」したおかげで可能だった。政府が大規模財政投入に出たのに成長率がこの水準だったという点で懸念が大きくなっている。

  投資、生産など各種経済指標が後退する中で経済を支えてきた半導体輸出まで急減しており危機感がさらに高まっている。昨年12月に27カ月ぶりに8.3%の減少に転じた半導体輸出は今月に入り20日までで42億8000万ドルとなり、前年同期比28.8%減った。輸出の20.9%を占める大黒柱である半導体が停滞し、1月1~20日の全輸出も256億8000万ドルで14.6%減少した。

  輸出をめぐる対外環境は悪材料だらけだ。韓国最大の輸出市場である中国の昨年の経済成長率は6.6%で、28年ぶりの低水準に落ちた。米中貿易戦争、生産人口減少などの悪材料がふくらみ今年は6%の成長も厳しいという見通しが優勢だ。昨年韓国の輸出のうち対中輸出の割合は27%で、香港を含めば34%を上回った。中国経済の沈滞が深刻に受け止められる理由だ。

  中国に代わる新市場開拓も思わしくない。世界の貿易紛争が長期化し通商ブロック進入の敷居が高くなっている。日本、オーストラリア、カナダなど先月発効された環太平洋経済連携協定(TPP)加盟11カ国がこのほど合意した新規参加国の条件が代表的だ。加入希望国は「最も高い水準」の市場アクセスを許容しなければならないというものだ。英国の「合意なき欧州連合(EU)離脱」が現実化する可能性が高まったことも悪材料だ。合意なき離脱が起きれば無関税の自動車、自動車部品などの主要対英輸出品の関税が最高10%に上がり輸出への影響は避けられない。こうした状況に加え世界経済の不確実性は日々高まっている。国際通貨基金は一昨日世界平均成長見通しを3.5%に、これまでより0.2ポイント低くした。

  韓国は貿易依存度が2016年基準でGDP比68%に達する。輸出が鈍化すれば経済全般が落ち込むほかない構造だ。こうした状況だが政府が危機意識を持ってしっかりと対策を用意しているのか疑問だ。

  文在寅(ムン・ジェイン)大統領と洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官、金秀顕(キム・スヒョン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)政策室長ら青瓦台と政府主要人物は最近相次いで財界関係者に会うなど経済復興に向けた歩みを見せている。だが差し迫った経済状況に比べて危機感が不足しているという指摘は少なくない。文大統領の新年記者会見、金室長の記者懇談会で相次いで現れた経済認識のためだ。景気低迷と雇用不振、所得分配悪化の責任を大企業などに押しつけ、「所得主導成長政策」でそうした問題点が改善されたり今後改善されると予想する内容が主をなした。

  経済界と学界の一般的な認識と大きくかけ離れた考えでどのように難局を克服できるのか懸念される。このまま行けば韓国経済全体は回復するのが容易でない総体的危機に陥るところだ。政府は手遅れになる前に危機を直視し、何が経済を回復させられる案なのか考えることを望む。

  
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