【コラム】北朝鮮が静かな理由(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2017.02.06 11:15
北朝鮮は朴槿恵(パク・クネ)大統領を嫌っているが、少なくともその政策には一貫性があって予測が可能だったと感じただろう。だが、政治的に混乱している韓国で、今後誰が執権してどのような政策を展開するかは、北朝鮮はもちろん、どの国も簡単に予想できない。北朝鮮はトランプが大統領に当選する前、珍しいことに彼を公開的に支持した。韓国の在韓米軍駐留分担金を増やし、兵力の一部を撤収させるという暗黙的な脅威が内包されている彼の発言のためだったかもしれない。先月29日にあった黄教安(ファン・ギョアン)大統領権限代行とトランプ大統領の電話会談は北朝鮮に衝撃を与えた可能性がある。「鉄桶のような約束」「拡張抑制」、そして「すべての軍事能力を動員した」などの発言が含まれているからだ。さらにはジェームズ・マティス米国防長官の最初の海外訪問地が韓国だった。マティスは今月3日、韓米国防長官会談で北核脅威を米国の最優先課題として「効果的かつ圧倒的な対応」をすると約束した。恐らく、北朝鮮はあの時トランプを支持してしまったことに後悔しただろう。
北朝鮮はトランプ時代を迎えてやってきたこのような不確実性に対して懸念している。この新しい環境で北朝鮮は何をすることになるだろうか。今のところの答えは「トランプや中国、そしてロシアを刺激するようなことは避けるものと見られる」だ。しかし、これはあくまでも彼らの大量破壊兵器(WMD)開発が反発を受けない方向だと判断する時まで持続するだろう。