【社説】金正恩の誠意のない非核化がもたらしたポンペオの訪朝取り消し
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.08.27 14:12
ドナルド・トランプ米大統領がマイク・ポンペオ国務長官の4回目の訪朝を電撃取り消した。トランプ大統領は一昨日、自身のツイッターアカウントを通じて「われわれは韓半島(朝鮮半島)の非核化という側面で十分な進展を遂げていると感じていないため」と明らかにした。ポンペオ長官の訪朝が発表されてわずか一日後のことだ。北朝鮮金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の誠意のない非核化の態度に対するトランプ大統領の警告だ。北朝鮮の非核化推進に赤信号が灯ったわけだ。
トランプ大統領の警告は北朝鮮の非核化をこれ以上先送りすることはできないという意味だ。国際社会は4・27板門店(パンムンジョム)宣言と6・12米朝首脳会談以降、金委員長が非核化を履行することを待ち焦がれていた。北朝鮮の核開発活動の内容と核施設など核リストを公開して廃棄する誠意だ。しかし、金委員長は使い道のない豊渓里(プンゲリ)核実験場だけを爆破して西海(ソヘ)ミサイル発射場の一部施設を解体することにとどまった。むしろ、北朝鮮は核兵器の製作と高濃縮ウラニウムの生産で核武装を本格化するなど、足並みを乱しているという外信の報道が相次いでいる非核化から遠ざかっている北朝鮮の歩みに中国も手伝う雰囲気だ。習近平中国国家主席は来月、北朝鮮政権樹立70周年(9・9節)行事に参加する展望だ。そのため、トランプ大統領は「(中国が)以前のように(北朝鮮)非核化の過程を助けていると見ていない」として中国にも直接的な発言をためらわなかった。