【社説】忘れてはいけない韓進海運元オーナーのモラルハザード
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.09.08 14:22
韓進(ハンジン)海運の保有船舶145隻のうち非正常運行中の船舶は依然として85隻に達する。国民はなぜ事態がこのあり様まで至ったのかとみじめな心境だ。海運業界は崔恩瑛(チェ・ウンギョン)裕秀(ユス)ホールディングス会長の責任論に注目する。崔会長は亡くなった夫の実兄である趙亮鎬(チョ・ヤンホ)韓進グループ会長に2014年に韓進海運の経営権を譲り渡す直前まで韓進海運を直接経営していた。
誤った市場展望に基づき高値で用船料契約を乱発するなど会社経営が崔会長の手を経ている間に韓進海運の負債は155%から1445%にまで10倍ほど増えた。会社が難破の危機に直面すると崔会長は会社の株式を趙会長に渡した。結局、韓進海運事態が水面上に浮び上がった今年4月には韓進海運の尻尾切りにも出た。自身と2人の娘が持っていた株式までこまめに処分しながら韓進海運から完全に手を引いた。この時崔会長は韓進海運の外部コンサルタントと通話した後、自身と2人の娘が持っていた株式の全量を売って巨額の損失を回避したという疑惑で検察の調査も受けた。