「原油価格20ドルになっても減産はない」…無慈悲なサウジ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.12.24 09:58
サウジアラビアのアリ・ヌアイミ石油鉱物資源相は12歳の時に世界最大の石油会社のひとつあるアラムコに給仕として入社した。熱心に働き学業も並行した。彼は米リーハイ大学で地質学学士学位を、スタンフォード大学で修士学位を取った。1995年には王族以外では初めて世界最大の産油国であるサウジの石油鉱物資源相になった。この立志伝的人物は勝負の世界では「冷血漢」だ。サウジの利益のためには同盟国も敵も区別しない。彼がいまサウジの無慈悲なチキンゲームを先導し世界の原油市場に大きな波紋を投げかけている。
フィナンシャルタイムズが22日に報じたところによると、ヌアイミ石油鉱物資源相は、「原油価格が1バレル当たり20ドルまで落ちても石油輸出国機構(OPEC)は原油生産を減らさないだろう」と爆弾発言をした。サウジ国営紙アルハヤトとのインタビューでは、「新規需要が発生すれば産油量をむしろ増やすことができる」とした。先月オーストリアのウィーンで開かれたOPEC全体会議で「減産はない」という合意を引き出した時も彼は断固としていた。現在はそうした勢いがさらに強まった。彼はいま「最後の一撃」を準備している。
市場はすぐに揺れ動いた。22日にウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)来年2月引き渡し分の先物価格はニューヨーク商品取引所(NYMEX)電子取り引きで前取引日より3.3%落ちた1バレル当たり55.26ドルで締結された。ロンドンICE先物市場で北海産ブレント原油も2.11%下がった。6カ月でほぼ半分になった。ヌアイミ氏の発言はサウジが価格よりもシェア確保で原油市場を掌握するという意図と解釈される。9月までサウジの1日平均原油生産量は975万バレルだ。OPECの1日当たり総生産量3000万バレルの3分の1に相当する。