イ・サンファのスクワットは泰陵（テルン）選手村で話題になった。女子選手はいくら重くてもバーベル１４０キロが限界だが、イ・サンファは普通の男子選手より重い１７０キロを上げる。瞬間パワーだけでなく筋持久力の強化のため、メダル圏に入ることができない１０００メートル競技にも出場する。

イ・サンファの２つ目の動力は「氷の心臓」だ。氷のように冷たく動揺しない心臓で、チョル（鉄）ボクチを異常なく作動させる。イ・サンファは「バンクーバーで金メダルを取った後、けがもあり、１位になれないこともあったが、それをスランプだとは考えなかった」とし「マインドコントロールのため普段からエッセイをたくさん読んでいる」と淡々と話した。

イ・サンファは「昨年のワークショップでハン・ドクヒョン教授（中央大）が話していた『競技前５分集中』に努力している」と語った。ハン教授は「選手は大きな競技を控え、過度に長く集中する傾向がある。このため、いざ競技をする時に集中力が落ち、大きなミスが出たりもする」とし「競技場の状態など必ず確認すべきリストを作り、競技５分前に集中点検すればいい」と説明した。

平常心を維持して最後の５分をマネジメントすること、これが“鉄の脚”ほど頼もしいイ・サンファの“氷の心臓”を作った秘訣だ。


【特集】ソチ冬季オリンピック２０１４

＜ソチ五輪＞氷の心臓、鉄の脚…“スピード女帝”イ・サンファ（１）