【噴水台】文在寅・トランプ・金正恩のノーベル平和賞共同受賞が可能だろうか

【噴水台】文在寅・トランプ・金正恩のノーベル平和賞共同受賞が可能だろうか

2018年03月12日09時06分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  「私の発明品が平和条約より早い平和を呼び起こすだろう」。女性平和運動家のベルタ・フォン・ズットナーが平和会議の出席を要求すると、アルフレッド・ノーベルが言い返した言葉だ。ノーベルには強い兵器が戦争を抑制するという信念があったが、一時秘書であり一生の友人だったズットナーの説得で平和賞の制定を遺言書に残した。

  このような誕生のいきさつのためだろうか、ノーベル賞6部門のうち平和賞のように論争がつきまとうものもない。政治・時代的状況が絡み合って様々な論争が絶えなかった。1974年佐藤栄作元首相(1964~72年再任)の受賞はノーベル平和賞の最大のエラーに選ばれる。彼は在任中に「核兵器を持たず、作らず、持ち込まさず」という「非核三原則」を表明して賞を受けた。しかし、実際にはニクソン米元大統領と「有事の際、核兵器の沖縄米軍基地への持ち込みを許容する」という秘密協約を締結した。核兵器を保有はしないが、製造能力は持っている必要があるという外務省報告書が作成されたのもこの時だ。安倍晋三首相の祖父らしく本性は核武装論者だったが、これを隠したわけだ。

  1994年パレスチナ解放機構(PLO)のヤーセル・アラファート議長がイスラエルのイツハク・ラビン元首相およびシモン・ペレス元外相と共同受賞した時は、ある審査委員が「テロリストに賞を与えた」として辞退した。1973年ヘンリー・キッシンジャー米元国務長官がベトナム平和協定を導いた功労で賞を受けたが、共同受賞者だったベトナムのレ・ドク・ト政治局員は「祖国にはまだ平和が来なかった」として受賞を拒否した。レ・ドク・トの言葉通りにベトナムは直ちに再び砲煙に包まれた。大統領就任初年度、核縮小への努力を理由に受賞したバラク・オバマは「業績でなく言葉で賞を受けた」という批判を浴びた。金大中(キム・デジュン)元大統領さえ平和賞の代価で北朝鮮の核開発に向けた時間稼ぎを助けたという攻勢に苦しめられた。

  南北と米朝の2度にわたる首脳会談を控え、すでにノーベル平和賞への期待が浮上している。文在寅(ムン・ジェイン)大統領、トランプ大統領、金正恩(キム・ジョンウン)委員長の共同受賞が取り上げられたりもする。数十年間韓半島(朝鮮半島)を覆ってきた核危機が一挙に解決されれば、ノーベル賞も惜しくないだろう。だが、越えるべき山は高く、行くべき道のりは遠い。もしかして米国と北朝鮮の間に挟まって右往左往するのではないか心配だ。失敗すれば、今よりさらに険しい崖っぷちだ。強い兵器が平和につながるというノーベルの信念が再び呼び起こされないように望むばかりだ。成功すれば、論争のない「クリーンなノーベル平和賞」はおまけについてくるだろう。

  イ・ヒョンサン/論説委員
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