【時論】賃金引き上げ通じた景気低迷克服を可能にするには=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.02 10:57
こうした状況で韓国経済にさらに良くない影響を及ぼすのがまさに円安だ。韓日間の産業構造の類似性によりすでに95年の1ドル=79円から97年に1ドル=120円台になる過程で韓国経済が大幅の経常赤字を経験したことがある。その結果通貨危機にあったように、日本の円安は韓国商品の国際競争力を急速に下落させる。現在外見上では輸出額が輸入額より多く韓国の貿易収支は黒字となっている。だが、その下には円安に対応するための出血的輸出の性格があるという事実を見逃してはならない。したがって世界的不況に加え円安にともなう経営圧迫が韓国企業の経営構造を弱体化させ、その結果が韓国の景気不況につながったものといえる。それならば今回の不況の克服方式もこうした性格に合致しなければならない。
最近政策当局は内需不振を解決する方法のひとつとして企業に賃金引き上げを要求している。世界的不況がもたらされた主要原因として株主利益の最大化にともなう労働分配率の下落が挙げられるため労働分配率の上昇をもたらす賃金引き上げは必要と言える。ところがいまの韓国の場合、円安によって企業経営が極度に圧迫を受けている状況だ。私はその解決方法として次の政策を提案しようと思う。