【噴水台】中国で“老父母訪問”法が施行・・・韓国への教訓は
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.07.03 13:45
「老人と分家して暮らしている家族構成員は、しばしば家を訪ねて行ったり老人の安否を尋ねたりしなければならない」。孔子の言葉か道徳教科書の一節ではないかと思うような言葉だ。だが、これは厳然とした法規定だ。中国で1日に施行された改正老人権益保障法第18条第2項だ。
人民日報によればこの法は、労働者が離れて住む両親に会うために休暇を申請すれば企業はこれを受け入れるようにしている。親孝行の法制化だ。このように法という他律的で強制的な規範を利用して、親孝行という自律的で倫理的な美徳を推奨するのは世界で初めてではないかと思う。
それなら忠孝に要約される儒教思想の発祥の地である中国で、どれほどひどくてこんな法までつくったのだろうか?最近、両親を放置する事例がしばしば報道されて社会問題になったことのが、あえて法までつくった背景だという。急速な産業化と共同体の崩壊がもたらした冷酷な現実だ。こうした社会変化への対応として中国共産党はここ数年、忠孝を強調する儒教的価値の拡散に尽力してきた。教科課程に入れるなど事実上、国家哲学の一つの柱としてきた。だが世の中に道徳を定着させることは、法で義務化することよりもはるかに難しかったようだ。