【時論】賃金引き上げ通じた景気低迷克服を可能にするには=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.02 10:57
崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)経済副首相が言及し韓国銀行でも認めるほど韓国経済は不況の兆しを見せている。不況克服の一環として「賃金引き上げ」という単語が経済副首相の口から出た。不況問題に正しくアプローチするためには何より、いま韓国経済になぜ不況が発生したかという原因糾明が優先されなければならない。現在米国、欧州、日本など先進国が自国通貨の膨張を通じて不況を克服するために努力するように、不況は世界的な現象だ。
世界経済はなぜこのような不況に陥ることになったのか? それは1980年代以降の金融自由化の風に乗って登場したニューエコノミー、すなわち株主資本主義の出現から始まったと考える。巨大企業の事実上のオーナーになった投資銀行は自身の収益最大化のために企業に理事を派遣し企業経営者に株価を高めることを要求した。この要求により企業経営者は不急不要な人的・物的資源を整理することで企業の収益を高めて株価を高める。このような方式は国民経済の分配構造を二極化する。要するに株主と少数の各分野の専門家たちは高所得化され、多数の単純労働者は整理されたり非正規職形態になり低所得化する。