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なぜ韓国に世界的ファッションブランドはないのか

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.06.01 10:51
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2週間前にニューヨークに出張してきた。世界の人々であふれるマンハッタンのタイムズスクエアで周りを見回すと、以前は日本企業が占めていた大型電光掲示板の広告が三星(サムスン)電子とLG電子に代わっていた。また、在米韓国人チャン・ドウォン会長が創業し経営するファーストファッションブランドのフォーエバー21は、タイムズスクエアの中心に単一ファッションショップとしては世界最大の規模で位置し、電光掲示板のバラエティーな映像で通り過ぎる顧客の視線をひきつけていた。外国にしばしば通う人々が誰でも共感する事実のひとつは、この20年余りの間韓国の地位が驚くほど変わっているということだ。こうした変化の最も大きな理由はほかでもない、グローバル市場で1位あるいは2位の企業へと飛躍的な跳躍をした韓国企業の善戦のためだ。

韓国の電子企業が国内やアジア市場だけに満足せず、世界市場での競争力を確保しグローバル市場を占領したように、いまや韓国ファッション企業も必ず世界へ進出しなければならない。国レベルでも韓国のファッションブランドがグローバル市場で跳躍することは非常に大きな意味を持つ。ファッションブランドは商品だけでなく、文化を伴うイメージ創出事業で、国のイメージに確実な好感度を引き出すことができる。ブランドイメージを土台に、衣類だけでなくファッションアクセサリーとジュエリー、時計、文具類、化粧品など多様な消費財へ拡張が可能だ。国家競争力を持っている最先端素材産業や染色産業、IT産業、韓流文化コンテンツとも密接な関係を持って同伴成長することができる。

 
しかもファッション産業において韓国はすでに世界1位になれる十分な競争力を持っている。世界の衣類1大卸売市場の東大門(トンデムン)、そして2大卸売市場の広州(中国)の50%以上、3大卸売市場のジャバ(ロサンゼルス)の80%をすでに韓国人が運営している。特に東大門はすべてのファッション関連生産システムが垂直統合された世界最高のファッションクラスターだ。東大門と南大門(ナムデムン)を合わせ2万軒以上のファッション関連卸売商が毎日新商品を発売している。その上韓国の優れた若いデザイナーらと、世界的に人気を呼んでいる韓流の文化コンテンツまでファッション産業のグローバル競争力を高めてくれている。

だが、このように世界的に韓国人が最も多く従事する業種のひとつがファッション産業であるにもかかわらず、在米同胞が創業した米国企業フォーエバー21を除いてはグローバル市場で誰もが認知できる代表的な韓国ファッションブランドを見つけるのはまだ難しいのが実情だ。フォーエバー21のチャン・ドウォン会長は無一文で米国に移民して20年で世界の富豪520位、そして単一ブランドで3兆ウォンを超える売り上げを作り出した原動力について、「韓国人としてロスのジャバ市場を拠点に米国という大きな市場でファーストファッション事業をしたため」という。 

世界のどの国と比較しても優秀なファッション産業基盤を持つ韓国こそ世界最高のグローバルファッションブランドが誕生し成長できる十分な可能性を内包していると自負する。自信を持って世界市場に視線を転じている韓国のファッション企業に国レベルの支援と国民的声援がさらに増えるならば、ZARAやH&Mを凌駕する誇らしいファッションブランドの誕生は遠い将来の夢ではないだろう。

キム・ヘリョン(株)エイダイム・(株)スパイシーカラー代表

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