故意に車ぶつけて大規模惨事防いだ韓国人「当然のことをしただけ」

故意に車ぶつけて大規模惨事防いだ韓国人「当然のことをしただけ」

2018年05月16日10時52分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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ハン・ヨンタクさんと息子
  「多くの激励と関心を受けています。ありがたいです。でも正直なところ負担になりますね」。

  高速道路で意識を失ったドライバーの車を自分の車をぶつけて止めて交通事故を防ぎドライバーを救ったクレーン技師ハン・ヨンタクさん(46)の話だ。オンラインでは彼を「高速道路の義人」「トスカーニ義人」と呼んでいる。ハンさんは15日の中央日報の電話取材でも「当然すべきことをしただけ」と話した。「義人」と呼ばれることが負担になると話した。

  ハンさんは「車が中央分離帯にぶつかりながら走るのがおかしく、窓ごしにドライバーを見たら助手席側に体が傾いていた。クラクションを数回鳴らしたが目覚めなかった」と当時の状況を伝えた。その上で「無条件で止めなければという考えしか起きず速度を上げて進路を遮った」と話した。

  彼は当時を淡々と説明したが、警察が確保したSUV車の車載カメラ映像では緊迫した状況は歴然としていた。

  車載カメラが示す状況はこうだ。12日午前11時30分ごろ、京畿道華城市(キョンギド・ファソン)市の第2西海岸高速道路下り線鳥岩(チョアム)IC前方3キロメートル地点。第1車線を走っていたAさん(54)のSUVが突然左側の中央分離帯に突っ込んだ。だが車は止まらず中央分離帯にぶつかりながら前進した。こうして4分ほどの間に1.5キロメートル移動した。

  周辺の車はハザードランプを点灯して避けた。この時SUVの横からクラクションが聞こえた。そしてハンさんの黒い「トスカーニ」乗用車が現れて止まった。SUVは止まらずにハンさんの乗用車に突っ込んだ。3~4秒後に2台の車は止まった。車から降りてきたハンさんはSUVの助手席側に走って行き窓を叩いた。Aさんは起きなかった。近くのトラックのドライバーからハンマーを借りて窓を割り、Aさんを車外に移した。

  ハンさんは「『先生、先生大丈夫ですか?』と話しかけるとそっと目を開けたが、目がうつろだった。周りに119への通報を要請した後に手足を少しさすってあげた」と話した。Aさんは当時飲酒状態ではなかったという。ハンさんの機知で大きな事故には至らなかったのだ。

  2台の車の保険処理はどうなったのだろうか。

  現行法上、高速道路では駐停車してはならない。緊急状況時に一時駐停車できるという但し書き条項はあるが、保険会社間で争いの余地があり、通報は双方の過失が多い。ハンさんの過失の方が大きくなりかねないというのがさまざまな保険会社の説明だ。

  だがAさんが加入したアクサ損害保険はハンさんの車両修理費と病院治療費などを全額補償することにした。ハンさんは「ひとまず止めてはみたが、正直なところ保険が心配になった。幸い相手の保険会社で100%補償してくれるというので感謝している」と話した。

  現代自動車グループは感謝の気持ちからハンさんに新型車の「ベロスター」を、LG福祉財団は「LG義人賞」を贈ることにした。

  仁川(インチョン)警察庁関係者は「当時は雨まで降り道路状態が良くなかったが、もし乗客を多く乗せたバスと追突事故でも起きていれば大型事故につながりかねない状況だった。本当に幸いだった」と話した。仁川警察庁はハンさんに表彰状を贈る計画だ。
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