【取材日記】ノーベル賞ショック、韓国の「シモン・ペレス」が必要だ

【取材日記】ノーベル賞ショック、韓国の「シモン・ペレス」が必要だ

2016年10月06日08時29分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  数カ月前、韓国国内上位大学の学長団の会合で、出席者が工科大学長に「わが国から10年以内にノーベル賞受賞者が出てくるだろうか」と尋ねた。人々の期待を帯びた視線にもかかわらず、答えは「出てこない」だった。教授らは「ショックだ」と言いながら努めて笑みを見せた。

  今年も訪れたノーベル賞の季節に、この話と最近のイスラエルでの経験が重なる。イスラエルのイメージは断然「創業国家」だ。人口800万人ほどのこの国は若者の創業率が世界で最も高い。ノーベル賞受賞者は12人も出ている。人口1万人あたりの科学技術者の数は140人と、米国(83人)を大きく上回る。

  現地に行ってみると、理工系分野の教授1、2人が加わってテクノロジー関連の創業をする青壮年層がかなり多かった。大都市には初期創業を支援するインキュベーター、アクセラレーター、メンタリンプログラムが並ぶ。一定の年齢になると創業を構想するのがごく自然なことだ。

  このユダヤ民族は本当にハイテク分野のIQが卓越しているのだろうか。数日間の滞在だったが、「ハイテク強国」の秘訣は頭でなく政府の徹底的な「戦略的育成」だった。イスラエル政府は資源が不足する小さな国という限界を乗り越えるために「技術輸出」に方向を定めた。そして経済・産業・教育などすべての政策をこれに合わせた。子どもは幼い頃から英語に露出し、さまざまな数学・科学遊びや器具に接する。14-15歳になれば、グーグルなど世界的なIT企業が運営するメンタリングプログラムが訪れてくる。

  大学に進む前に義務的に行く軍隊でまた高級科学・技術を習得する。このように熟した人材は政府が作っておいた競技場、すなわち創業と技術輸出に最適化された制度の中で活発に活動する。

  アビ・ハソン・イスラエル国家首席科学者は「政府はどんな事業が成功するか分からない。ただ、創業家が成功できるように最善を尽くし、リスクを分担して人と資金を紹介する」と述べた。実際、イスラエルの国民は「我々には立派な政治家が多い」と誇りを感じている。先月死去したシモン・ペレス前大統領が代表的な人物だ。ペレス前大統領は若者の挑戦精神を鼓吹し、創業基盤施設を構築するのに生涯を捧げた。

  韓国も優秀な人材と産業的な基盤を持つ国だ。にもかかわらず、ほとんどの若者は世界の舞台で十分に力を発揮できない。個人の能力や教育・産業界の問題として済ませることでない。「韓国のシモン ペレス」と記憶される政治家は果たしていつ出てくるのだろうか。

  イ・ソア経済企画部記者
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